救済所勤め3

救済所の受付、罪風はそこへ来た。
「ありゃ、なんで戻ってきちゃったんです?もしかしてわたs」
「いや、この人達、いくらですかね、確か登録されてた気がするんですけど」
受付人の言葉を食い気味に話すことで否定する
「はい、少し確認しますね、」
カウンターから出てきて連れてきた人達のローブをめくり、素顔を確認していく。
「ふむふむ、アイス、コール、フィール、サーダ、キルム、コハ、ですか、全員暗殺系、どこに隠れてたか分かったものではなかったのですが、よく捕まえましたね」
「まあね、で、報酬、報酬くれる?」
受付人の言葉には目もくれず、罪風は報酬を求める。
「あ〜はいはい、えっと、5,4,8、10、6、8、合計41枚ですね」
受付人は淡々と言い、奥から膨らんだ布袋を持ってくる。
「じゃ、行きますね」
布袋を取って、罪風は消える

少し時は戻って少年、アセソン・モルデル
アセソンは指差された家に向かって歩いていた、ローブを深く被り、顔を見られないように、慎重に、そうして歩いていると、人が少ない高台に通りかかった、そこで、後ろを振り向くと、街の光が見えた、それは、暗い場所で生きていたアセソンには極彩色のようで、とても綺麗なものに見えた
「すごい、こんなに綺麗だったんだ」
アセソンは初めて、少年らしい、歳相応の反応をしたかも知れない。
「こんな街を壊そうとしていたんだ、僕は」
街の光が自分を戒めているように思え、心がチクチクと傷んだ、無意識に涙も流れた。
そんな事をしていても仕方ない、とアセソンは再び歩き出した、あまりそれから時間はかからずに家の前についた、合鍵を使い、鍵を開け、中に入ると、何かが煮込まれている音と、鍋の独特な美味しそうな匂いがしてきた。
「なにこれ、よくわからない匂いだけど、美味しそう」
そして、アセソンは意識せずにそんな言葉を発した。
「そりゃあ嬉しいな、どうして君がここに来たか知らないが」
罪人は奥から歩いて出てきた、続けて
「上がるといい、扉を開けたままそこで待たれても困るし、何より虫が入る」
「あ、すいません」
アセソンは靴を脱いで扉を閉める。
「あと、これ」
そのまま罪人の前まで歩き、紙を渡す。
「ふ〜ん、シンからか、」
紙の匂いを嗅ぎ、折られていた紙を広げ、読む
「つまり、使い魔ってわけか」
罪人は納得したように言った。
「はい、そういう事です」
「ならば、害はなさそうだ、ようこそ我が家へ、俺は罪人、よろしくな」
罪人はアセソンを歓迎し、居間に目を向け、
「座って待っていてくれ、座布団、と言うんだが、その四角い綿の詰まったものに座ってくれ」
アセソンが居間に目を向けると、正方形テーブルがあり、その上には鍋がグツグツ音を立てていた、正方形テーブルの周りには、遠目に見ると四角い板の様に見える物が一辺に一つ置いてあった、歩き、近づくと、鍋の中には肉や野菜が入っているのがわかり、美味しそうな匂いの正体がその鍋であることを察するのは容易だった、四角い物に座ってみると、それは確かに独特な弾力を持っていて、綿が入っていることがよくわかった。
待っていると、空気が通り抜ける感触と共に、扉の開く音がした、
「ただいま〜、罪人、すき焼き、上手くできそう?」
罪風の声が聞こえる、契約の時とは違い、とても上機嫌で、優しい声だった。
「おかえり、シン、上手くできそうだ、多分君に親しみの深い味わいを再現できたんじゃないかな」
「それは楽しみ、それと、セソくんは来てるかな?」
「セソ?使い魔の少年のことか?」
キッチンで手を動かしながら罪人は訊く
「そそ、アセソンだから、セソ、呼びやすいじゃん?」
「かもな、さて、準備できたぞ、そろそろ煮えてきただろうしな」
罪人が3つお椀を持って居間に歩いてきた、罪風はその少し前に座布団に座っていた、お椀が3つ、罪風、アセソンの前に並べられ、罪人は座って自分の前にお椀を置く、お椀の中には、生卵の中身が入っていた。
「じゃあ、手を合わせてくれ」
罪人が言う、罪人と罪風が手を合わせたので真似をしてアセソンも手を合わせる。
「じゃあ、いただきます!」


やっと書き終えた、いつになったら勤めるのか、わかったもんじゃないですねwすき焼き食べたいなぁ、もうすぐ夏だけど、夏に食べるのも乙なものだと思うわけで、でも少し考えると4月だから春っていうね、もうわっかんないですw次回はすき焼き食べて、寝るまでかなぁ、美味しそうな描写、頑張って書こうと思います、では、また。

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