なぜ練習したのに電工二種の技能試験に落ちるのか【3つの原因と対策】
こんにちは、ゼキザップです。
第二種電気工事士の技能試験は、事前に候補問題13問が公表されているので
練習さえすれば受かる試験
…だと思っていたのですが、合格率は約70%前後ということで、意外にも30%の方が落ちています。
実際、私が受験したときも、後ろで施工していたおじさんがタイムオーバーで机を叩いていたことが印象的でした。
練習しても落ちる人がいる
という事実が、電工二種を初めて受験する方にとって不安材料になっているかもしれません。
とはいえ、実技試験に落ちる方というのは、緊張で焦ってしまう方も多少いますが、基本的には
試験を受ける前から落ちることが決まってる
ので、しっかりと練習すれば合格できます。
そこで、このnoteでは
何が原因で不合格になったのか
といった視点で分析し、その対策をすることで合格へのヒントを提示できればと思います。
ぜひ、電工二種の技能試験に向けた練習をする際の参考にしてみて下さい
不合格の原因1:制限時間オーバー
第二種電気工事士の技能試験では、
40分の制限時間内に作品を完成
させる必要があります。
13コの候補問題を実際に練習した方であればわかると思いますが、問題によって施工難易度が大きく異なります。
やはり候補問題1や2といった序盤の問題は、
・見るからに単線図が単純
・結線する箇所が少ない
・使用する器具が少ない
といった感じなので、こういったサービス問題が出題された場合はタイムオーバーすることは無いと思います。
しかし運悪く、施工工程の多い複雑な問題が試験本番で出題された際に、十分な練習をしてこなかった方は制限時間をオーバーしてしまい不合格になってしまいます。
制限時間内に施工する方法
制限時間内に施工するために必要なことは次の5つです
・どこに時間がかかっているのか分析する
・遅い(苦手な)作業を個別に練習する
・ひとつの作業をまとめて一気にやる
・施工工程をイメトレする
・道具に投資する
候補問題の練習をする際、何分で完成させられるか時間を測ると思います。
この時、完成までの時間だけでなく
各工程の時間をメモすることをオススメします。
ちなみに、イメージはこんな感じです。
・複線図:3分
・ケーブルの切断:5分
・シース&絶縁被服の剥ぎ取り:20分
・結線&接続::15分
・欠陥チェック:5分
施工時間48分(8分オーバー)
このように、分解してみれば『シースや絶縁被服の剥ぎ取り』に時間がかかっていることに気づけます。
弱点に気づければ、練習問題とは切り離して個別に練習することで施工時間の短縮をはかりましょう。
例えば、複線図を書くのが遅いのであれば、施工の練習をやらない日は複線図を書く練習を繰り返しましょう。
例えば、剥ぎ取り等の基本作業が遅いのであれば、道具に投資してVVFストリッパー(P-958)を使うのもアリです。
(実際、わたしもチート工具を使って楽して受かってます)
また、全体的にすべて時間がかかっている方の場合、施工の流れが悪いことも考えられます。
・工具を持ち直す回数が多い
・全体の流れを把握できていない
・判断が遅い
こういった場合は、候補問題の練習をひたすら繰り返すよりも、まずは頭の中で順序よく施工するイメージを描けるようにしましょう。
どちらにしろ、練習時間の確保が大切になってくるので、技能試験の練習は早めに開始しましょう。
不合格の原因2:欠陥に気付かない
施工が終わった際、最後に欠陥チェックをやらない方がいます。
…正確には、欠陥チェックができない方がいらっしゃいます。
欠陥チェックができない理由はこれらが考えられます。
・制限時間ギリギリに施工完了
・欠陥チェックのやり方を知らない
・自信過剰
自信過剰な方や欠陥チェックのやり方を知らない方はごく少数だと思うので、基本的には欠陥チェックする時間を確保できないことが原因です。
欠陥チェックする時間を確保するためにも、前項で記載した、制限時間内に施工する方法
・どこに時間がかかっているのか分析する
・遅い(苦手な)作業を個別に練習する
・ひとつの作業をまとめて一気にやる
・施工工程をイメトレする
・道具に投資する
これらが有効になってきます。
ちなみに、いざ欠陥チェックをやって欠陥が見つかった際は作品を修正しなければいけません。
修正時間を考慮すると、作品完成後の欠陥チェックまで含めて
手間のかかる候補問題でも30分で終わらせる
ことが、ひとつの目安になってきます。
不合格の原因3:施工条件と異なる作品を完成させる
第二種電気工事士の技能試験は、試験に出題される問題が事前に公表されています。
そのため、参考書に記載された施工条件をもとに練習して、参考書の通りに作品を完成させる方がいますが、これは間違いです。
なぜなら、施工条件は公表されていないため、各参考書が独自に考えたものだからです。
もっと分かりやすくいうと、
単線図は同じでも、ケーブルの長さや接続方法が参考書と試験で異なる
場合があります。
試験問題が配られた際は、しっかりと施工条件に目を通して、参考書で練習したときと違いがあるのかないのか見分けましょう。
合格するためには、自己分析が大切
第二種電気工事士の技能試験に合格するためには、作業的に練習していても厳しいです。
手先が器用で最初から15分くらいで施工できる人はごく少数で、基本的には施工時間ギリギリになると思います。
その時、ただ闇雲に練習するのではなく、
施工工程を分析して、自分が苦手とする作業を見つけ出し対策する
ことで時間短縮を図りましょう。
練習できる回数は限られているので、1回1回の練習精度を高めて、確実に実力をつけていきましょう!