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ディベート甲子園の更なる競技化へ向けて

はじめに

 久しぶりにディベ甲のジャッジをして、競技化が進んでいるように感じました。立証の甘い立論をゆっくり読むことの何が教育的なのかと憤っていた過去を思い出し、嬉しくなりました。より勝てる議論をするために思ったことを書こうと思います。

①限界まで読む

・まずは、まろさんの投稿(https://sizu.me/maro01231/posts/v7oxr8do7ur1)を読んでください。目安は分速600です。

・この一文がジャッジの評価を変えるか?を問い続ける
 中略しても文意も判定も変わらない箇所を読む理由は何もありません。エビデンス単位ではなく、センテンス単位で検討しましょう。

・後で伸ばせる事例や実証をもう一枚読めないか?を検討する
 焼け野原に謎の実例だけが残って勝てることはよくあります。ロジックは増えなくても、実例は増やせます。センテンス単位で検討すれば字数が減るはずなので、実例を追加しましょう。

・立論の読み上げ方を工夫して、もう一枚読む
 ワンポイントしかないエビデンスや誰でもわかる簡単なエビデンスは、クレームをちゃんとつけて早く読みましょう。例えば、Brexitは良くなかったみたいなエビデンスは誰でもわかるので全速力で読みましょう。逆に、Brexitも主権の発露だから正当化できる!みたいなちょっと難しいことを言う時はゆっくり読みましょう。
 フローにここだけ落ちればいい!と言う時は、そこだけゆっくり読んで、他は加速するという技もあります。あと、早くても、間が一拍あるだけでだいぶゆっくり聞こえます。
 浮いた時間で、もう一枚読みましょう。

②電子機器の使い方

・紙と電子機器のどちらの方が読めるかがまずは重要な気がします。

・ブリーフをもとに、準備時間にPCでダウトやナンバリングを加筆して、それを読み上げるスタイルは、読める量が多いのでおすすめです。

・フォント、文字の大きさ、レイアウトも工夫すれば、もう一枚読めます。

③準備時間の使い方

・質疑者のために準備時間を使いすぎなように見えました(特に肯定側)。 
 1ARは、NCを聴き終わってから全ての時間を準備に使わないと間に合わない気がするので、どうしても聞いてほしいこと以外はAQに任せてしまえばいいと思います。

・一般論として、準備時間の動きは事前に決めておきましょう。 
 準備時間ごとに、誰が、何について、何秒くらい話し合うという目安は決まっていますか?人によって割と準備時間でどれくらい話し合いをしたいかは違うイメーじがあります(自分はスピーチを考えたいので、なるべくしたくないです)。

・誰が資料請求するのか決まってますか?タイマーを押し忘れた時の処理は決まってますか?

・準備時間をうまく使うと、スピーチ中に次の論点への移動がスムーズになり、もう一枚読めます。

コミ点の呪縛から逃れる

 高校時代から、コミ点が重視されすぎだと思っていました。2800読んで4を取った人より、3400読んで3を取った人の方が偉いに決まっています。コミ点は、予選リーグの当落戦上で、勝敗も票数も一緒の時に問題になると割り切り、もう一枚読んで投票が変わる可能性を選びましょう。


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