感想に詰まるFF16レビュー
まえおき
レビューする上で、私という人物について。スーパーファミコン時代からFFをプレイし、FFで育った世代です。特に好きなのは5 6 9 11 12 7Rで、FF13、FF15は受け付けなかった勢です。現在名作って言われてるRPGは大体プレイしてます。今回1周目を英語音声日本語字幕、ストーリーを考察したかったので日本語音声で2周目プレイしました。ネタバレ有です。
感想に詰まるゲーム FF16
不思議な現象でした。いつもなら神ゲーなら神ゲー、クソゲーならクソゲーと即答できるんですが、FF16は言葉に詰まってしまいました。グラフィックは綺麗だし、戦闘は楽しい、シナリオも面白い・・・のに。「良ゲー」とは言えるのですが、なぜか「神ゲー!」と即答できない自分がいました。
気になって2周目
FF16のシナリオは情報を後出しするパターンが多く、2周目はもっと理解が深められるんじゃないかって思ってプレイしました。滅多にゲーム2周しないんですが、エンディングがあまりにも悲しくて、クライヴが生存している証拠、あるいはDLCに繋がるヒントを探したかったというのもあります。実際、プレイしてみると新しい発見がたくさんあって面白かったです。
AUTOMATONさんの記事で腑に落ちる。
FF16のシナリオの秘密『演出の良さ』ただし・・・
FF16は演出がとても素晴らしいです。これはプレイした人なら共感できるはずです。ベヒーモスのメテオを兄弟かめはめ波で砕くアツい展開もたくさんあるし、バイロンがクライヴと再会して涙を探す感動のシーンもあります。
ただし演出が良い=ストーリー最高ではないのです。FF16はこの神演出をつなぎ合わせるストーリーが矛盾だらけ、もしくは説明不足です。
「召喚獣の強さが圧倒的すぎる。戦争に生身の人間要るのか?」
「何故ジョシュアは5年間接触してこなかったのか?」
「アナベラはディオンが暴走しても何も策はなかったのか?」
「クライヴの従者になったオスカーは何してるの?」
「クライヴに力を吸われたドミナントの能力がマチマチ」
「なんでエーテル溜まりにトルガル連れていくの?」
このようにFF16はGREATな演出を優先させるためのストーリーが穴だらけです。「ジェットコースター」のように高速でクリアまで引っ張っていく力は強いのですが、プレイヤーが感じた矛盾は残ったままです。「神ゲー」と呼ぶにはやっぱりプレイヤーを納得させないと「名作」にはなりえません。
吉田の手腕がありながら凡ゲー?
吉田はあのFF14を復活させただけあって非常に優秀です。吉田の手腕によってFF16は安定をとってPS5独占で納期厳守、QAは徹底でバグは皆無、ローディング時間はゼロ、アビリティはリセットし放題、ヴィヴィアンレポートで世界観も追える。FF16のクオリティと快適性は100点満点です。「神ゲー」と呼ばれるゲームにはこれらをまったく満たしてないゲームがたくさんあります。では何故FF16が「神ゲー」と叫ばれないのか。上記は「クソゲー」を回避する条件であって、「神ゲー」かどうかとは無関係だからです。
避けては通れないエンディングの話題
エンディングに関しては様々な意見がありますので個人的な意見になってしまうのですが、失敗だと思っています。クライヴ生存・死亡は結論が出ないのでさておき、曖昧にするメリットがわかりませんでした。プレイヤーで考察して欲しいという筋も、考察したところでいずれの道も行き止まりです。悲劇がダメだとは言いません。だけど現在の八方美人なエンディングは無責任で許せません。クラジルが好きすぎて幸せになって欲しかったです。
結論
FF16のアクション、グラフィック、音楽は素晴らしく、吉田のおかげでFF15やForspokenの初動のようなクオリティ面の心配はありませんが、
「シナリオ」を評価しようとすると「面白い・アツい」と「矛盾・疑問」という相反する感想が共存しており、言葉に詰まってしまうのです。結果として「神ゲー」に到達するにはシナリオが足を引っ張っているのです。
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