見出し画像

Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【2月24日㈬~3月2日㈫】

条件付きではありますが、関西3府県の緊急事態宣言が2月28日をもって解除されました。さて、東京はどうなるのでしょうか?引き続きほとんどの映画館が20時までの時短協力要請に応じているので、個人的には映画館通いのスケジュールが相変わらず組みにくい。せめて終映を21時までに1時間延長してもらえないものだろうか。20時も21時も感染予防の観点からは、なんら変わりはないと思うのですが、それは素人考えなのかしら?

去年、すでにコロナ禍によって次々イベントが中止されている中、さまざまな予防対策を講じて開催された大阪アジアン映画祭。私は買付けをほぼ決めていた『ハッピー・オールド・イヤー』を日本語字幕付きで観られる絶好の機会だったので1泊2日で参加。めでたく『ハッピー~』がグランプリを受賞し、思い出深い映画祭出張となりました。考えてみると、その後は海外はもちろん、国内も出張、旅行、どこにも出かけていません!あぁ、新幹線乗りたい!車内でシウマイ弁当食って、ビール飲みたい!

…ということで、今年も3月5日から開催予定の大阪アジアン映画祭に、後半の何日か行ってくることにしました。バイヤー申請をして登録も完了。スクリーニングのスケジュールも組みました。1年ぶりの関西なので足をのばしたい場所や、お会いしたい方もいるのですが、こんなご時世なので、会食も控えて朝から晩まで黙々と映画を観る、ということになると思います。映画祭の様子は再来週の当通信でご報告するつもりですので、お待ちください。

今週は3月1日からオンラインのベルリン国際映画祭も始まりました。オンラインで数百本の新作映画の試写が可能になり、会期中はzoom等を使って各国のセールス会社の担当者とミーティングを行ったりします。が、前回も書いたのですが、私はこのオンラインの試写やミーティングが苦手。元々注意力散漫なタイプなので、会社のデスクでPCに向かっていても、なかなか集中できません。しかしそんなことも言ってられないので、映画祭公式サイトのラインアップをスクロールして、トレーラー(予告編)を視聴して気になる作品を見つけては、作品を通しで観たりしています。

アナログな私にとっては有難いことに、今回は同時開催で実際に都内の試写室でも、コンペ部門、パノラマ部門に出品されている作品を含む十数本の映画をかけてくれています。去年2月のベルリン以降、ほとんどの日本人バイヤーが映画祭出張に出かけられない状態が続いているので、さぞや混み合うだろう…と思いきや、どの作品もそんなに混雑していない様子。オンラインで上映される作品のスケジュールと重なってしまったり、リモートワーク中心の生活で、試写会場まで出てくるのが容易ではない、という方もいるのかもしれません。が、一番の理由は、この一年でオンライン試写に慣れて、わざわざ試写室まで出かけるのは能率的ではない、と判断している方が多いからなのかもしれません。マーケットの形態はこうして日々変わっていくのですね。置いてけぼりを食らいそうです…。

話は逸れますが、こないだは別件で置いてけぼりを実感。長年通っている(25年以上!)歯科医院で診察が終わり、受付で会計を済ませると若い受付の女子に「診察券が廃止になりますので、ここからアプリをダウンロードしてください」と、いきなり言われました。「えっ?」と困惑していると、「このQRコードです」と差し出されました。しかし私はコードリーダーがどこにあるのかも分からない…。受付女子は私の携帯を取り上げ、「ここです!」と語気を強めます。無事QRコードを読み込むと《私の歯医者さん》なるアプリが表示されました。が、ここでもApple IDが分からず、ダウンロードが出来ません。まごまごしていると「次回でいいです!」と強制終了。皆、この程度のことはサクサク出来るんでしょうねぇ。スマホをちゃんと扱えないと歯医者にも通えない日が、すぐそこまで来ているのですね…。

今日は昨年10月までうちの会社の事務所があったビルに、大家さんを訪問。賃貸契約書上、転居する通告の義務が「6ヶ月前まで」だったために、4か月も新旧ダブルで家賃を払う羽目になった、と前回の連載“ザジフィルムズも断捨離中!”で触れていますが、その4か月がやっと終了。保証金の精算に出向いた次第です。

大家さんは80近い高齢。パソコンも使わないし、携帯もガラケー、いまだに帳簿を手書きでつけているそうですが、さすがに申告作業が煩雑で辛過ぎる、と嘆いていました。他人様のことを言えた義理ではないのですが「そんなアナログなことでは、そのうち歯医者も通えなくなりますよ…」と、とりあえず忠告しておきました(笑)。

さて。来週の通信では、いよいよ5月下旬から始まる特集上映の詳細を発表出来る予定です!新ネタ、カモ~ン!どうぞご期待ください!

                     texte de Daisuke SHIMURA




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?