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Une Semaine à Zazie Films 週刊ザジ通信【4月24日㈬~4月30日㈫】

ゴールデンウィークが始まりました。うちはカレンダー通りなので、谷間の3日間は平常営業。4月30日は、翌日から有楽町 朝日ホールで始まるイタリア映画祭2024のクローズドなプレイベント、九段のイタリア文化会館 アニェッリホールで、映画祭で上映される作品のうちの1本『グローリア!』の特別試写会が行われたので参加して来ました。

映画は、初監督作にも関わらず今年2月のベルリン国際映画祭のコンペティション部門にもエントリーされて話題になった作品。18世紀末(19世紀初頭?)の孤児院を舞台に、いつの時代にも存在する“女性の生き辛さ”と、音楽の力でそれを乗り越えようと奮闘する女性たちの連帯を描いていて、見応えがありました。現在放送中のNHKの朝ドラ「虎に翼」を彷彿とさせるテーマで、共感する方も多いかもしれません(あ、先週の当通信を読んでたら、「感想をちゃんと書く、ということは、“買い付けの意志がない”ということ」がバレバレかも(笑))。

映画の後はイタリアからの代表団の面々が登壇して一言ずつご挨拶下さいました(トップ画像)。『ローマ法王になる日まで』『靴ひものロンド』のダニエーレ・ルケッティ監督、『おとなの事情』『ザ・プレイス 運命の交差点』のパオロ・ジェノヴェーゼ監督という日本でも馴染み深い監督お2人を含む、イタリア映画界の第一線で活躍する監督たち8名が勢揃いして、壮観でした!

レセプション会場の大使公邸エントランスに続くアプローチ。ちょっとした演出が素敵です。

この日はイベントの後、三田のイタリア大使館大使公邸に場所を移して、恒例のレセプションが開催されました。会場には前述のイタリアからのゲストに加え、主催の朝日新聞、チネチッタ、大使館の関係者の方々を始め、配給会社の皆さんや劇場の編成担当の方、映画ジャーナリストの方々の姿も。主催者の皆様の堅苦しい挨拶(!)の後は、立食パーティスタイルで、旧知の方々との歓談タイム。去年のレセプション以来1年ぶりにお会いする方も多く、各々の配給作品に関しての情報交換などをしつつ、夜は更けていくのありました。

会場での某社宣伝担当の方との会話。「直近の配給作は何でしたっけ?」と聞かれ、「5月3日から『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』というドイツ映画が始まります」と答える私。いちおう「~というドイツ映画」などと謙ってお伝えしましたが、お相手の「あぁ、アレ!面白そうですよね!」というリアクションを期待していました。が、実際の反応は「…」。同業者にさえ『ミセス・クルナス~』の存在が浸透していないと判明して、思い切り不安な気持ちに…。

そういう私も、外国映画に関しては、公開規模の大小にかかわらずアンテナを張っているつもりなのに(インディーズの邦画、日本のアニメについては、正直追いきれていません)、「明日から何が始まるかな?」と木曜辺りにネットでシネコンのLINE UPを調べて、「何これ?初めて知った!」という映画に出くわしたりするので、『ミセス・クルナス〜』を知らなかった某社宣伝担当を、「同じ業界にいるのに、勉強不足な!」と責める気持ちにはなれません(少しは“なります“。笑)。様々な情報が溢れている中、“届けたい人に届けたい情報を届ける“という宣伝の仕事がいかに大変か、送り手、受け取り手、両方の側で身を持って感じます。

そして明日はとうとう『ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ』の初日です。火曜日の深夜から、新宿武蔵野館シネスイッチ銀座kinocinema立川高島屋S.C.館kinocinema横浜みなとみらいテアトル梅田シネ・リーブル神戸の各サイトで、チケットのオンライン販売がスタートしていますが(岡山シネマ・クレール丸の内は当日直接劇場窓口へGO !)、もう私ってば自分でもヤバいんじゃ?と思うぐらい、途切れなくグルグルと各サイトを巡って、席の埋まり具合をチェックし続けています。目が痛い…。

明日は新宿、銀座の初日に立ち会うつもりです。もし劇場周辺で目をショボショボさせながら、お客様の様子を窺っている挙動不審なジジイがいたら、それが私なのでお気軽にお声がけ下さい(笑)。

A5サイズ、全カラー42P!¥900(税込)です。

パンフレットもギリギリ完成しました!明日から各劇場で販売されます。ご覧の通り、山田裕紀子さんデザインによる装丁が超プリティー♡ 内容は編集者 後藤岳史さん、ジャーナリスト 舟越美夏さん、東北学院大学教授 石川真作さんによる各々の視点からのREVIEW、実際の事件を時系列で整理した年表、ドレーゼン監督、脚本のライラ・シュティーラーさんのロングインタビュー、ベルリン在住のライター,コーディネーター 河内秀子さんのコラムなど、情報盛りだくさんの全42ページ。映画の場面写真はもちろん、実際のラビエさん、ドッケ弁護士の姿も! ぜひ劇場で手に取ってご覧下さい。

texte de daisuke SHIMURA







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