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母乳の話

昨日、こんな講座に参加してきました。

京都女子大学食物栄養学科が主催する公開講座。
京都大学の明和政子先生のお話が以前から好きで、
また最新の子育ての知見も知りたくて参加してみました。
初孫誕生は9月です。

おひとり目の廣瀬潤子先生は、母乳研究の専門家です。
母乳って本当にうまくできていて、フルコースのお料理みたい。
飲み始めは脂肪分が少なめのあっさり味、飲み終わりに近づくにつれ、
脂肪分が多い、こっくりしたお味になるらしい。

また、妊娠期、授乳期に母親が母親が人参ジュースを好んで摂取していると、赤ちゃんも人参ジュースが好きになる??
長男、人参嫌いでした、そういえば。こういうことやったんか??
小学校に上がる頃には偏食も自然に治ったから、今さらまぁいいか笑。

それから、母乳の匂いのお話。
お母さんの食生活によって母乳の匂いは変わる、それによって、赤ちゃんの飲みっぷりに影響が出ることもあるという。
そりゃそうね、母乳ってお母さんの血液からできている、お母さんがにんにくを食べればにんにく臭のするおっぱいになるのは当たり前かも。
ただこれも、お母さんがいろいろな食品を摂取していれば強い匂いは出にくいし、匂いの変化があっても、母乳の栄養価が損なわれることもないと。
そこまで聞いて、ちょっと安心。

母乳育児、私、あまり良い思い出がありません。
30数年前のことなのに、辛かったことばかり思い出す。
飲ませても飲ませても子どもは寝てくれなくて、
体重もはかばかしくは増えなくて。
あー、母乳足りてない、足りなくてお腹いっぱいにならないから、
寝ないし体重も増えないし。
ミルクにしてしまいたいけど、周りからは頑張れ頑張れと。
諦めずに根気よく吸わせてるうちに充分出るようになるからと。
そうやってふたりの子どもをどうにか完全母乳で育てはしたけれど、
30年経ってもまだ、こんなふうに恨めしく思い出してしまう。

母乳神話に完全に支配されていた。私も、周りも。
いや、神話ではなく母乳哺育が赤ちゃんのために良いのは自明で、
こうして科学的エビデンスも突きつけられて、
わかってるよ、わかっているけどしんどいねん、って、
廣瀬先生のお話を聞きながら、30数年前の私が涙ぐんでいた。

そしたら廣瀬先生が講演の終盤にこうおっしゃいました。
「私は母乳の素晴らしさを一生懸命に伝えてきたけれど、
ある時ある女性にこう言われました。
あなたのお話はミルクで育てている母親を傷つける、と。
ショックでした。」

廣瀬先生、それからは授乳婦のストレスを軽減する研究を始めたそうです。
夜間授乳は子どもが先に起きて、つられて母親が起きて、というパターンの方が、寝ている子どもを起こして授乳するよりストレスが少ない。
授乳婦のストレス軽減に大きな効果が見られたのは夫との会話。
調査結果については、まぁそうやろなぁと思ったけれど、
廣瀬先生の「困っている人を助けたい」「人の役に立ちたい」という思いが感じられて、嬉しかった。

まだまだこれからです、とおっしゃった廣瀬先生。
機会があればまた先生のお話を聞いてみたいと思いました。
明和先生のお話はまた別の機会に。

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