マガジンのカバー画像

短編小説、エッセイなど

5
運営しているクリエイター

#2月の星々

140字小説 2月お題「分」

140字小説 2月お題「分」

ほしおさなえさん主催「星々」への参加作です。

No.1
繁華街の煉瓦塀に寄り掛かっている男を見た瞬間、私は一目で彼が人ではない者だと分かった。街行く人は気づいていないのか、誰も彼に気を留めない。私が見ていることに気づいた彼が笑顔でこちらに向かってくる。「騙されないぞ、私には分かってる!」そう叫んで目が覚めた。いつもの悪夢だった。

No.2
大通りを脇に入った先に雪野原が広がっていて、満月の今夜

もっとみる