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これからの「正しさ」とは

今回のお話

皆さんは4月9日に発表されたファーストリテイリングの決算発表会はご覧になられましたか?

ユニクロでおなじみのファーストリテイリングの会長である柳井さんが発表したこの回は現時点の状況を踏まえて何をすべきかを教えてくれるとても重要なものだと感じています。

今回はこれを読み解きながらアフターコロナ・ウィズコロナ時代の行動指針について考えていきましょう。

何が正しいのか

正しさとは何でしょうか。
正義とも呼んだりしますが、道理に基づいた行動指針というのが簡単な正義についての定義でしょうか。

災害などでパラダイムシフトが起きる際は必ずといっていいほど「自己利益」に基づく行動をとります。もちろん身の安全や家族を守るという点ではそれは間違った選択ではないかと思います。

ただいき過ぎたそれは果たして本当に「正しい」のでしょうか。
改めてこの本を読み返すときなのかもしれませんが、この本の冒頭にはハリケーン後のカリフォルニアにおいて水やガソリンなど本当に必要な物資がかなりの高値で取引されていることが描かれています。

まさにそれは昨今のマスクの高騰や消毒液の転売など実際に起きている事象でもあります。経済の需要と供給によるものであると必ずしも言い切れないのではないでしょうか。

正しさとはあまりにも解釈が個人に依存するものであり、普遍的なそれはあまりないのかもしれないため、利益について考えてみると、利益とは「提供価値の対価」と言ってもよいかもしれません。

提供価値とは、なにかしらのサービスがそれを利用する人の効用を上げることになります。ビジネスにおいても誰か相対する人や組織がいて彼らに対するサービスで対価を得ると言うのが商売になっていますよね。

そういう意味では、自分ファーストなやりかたは短期的にはよくても長期的には「正しく」ないのかもしれません。

柳井さんも何が「正しい」かを考えて行動してほしいと述べています。
今何をすべきなのか。何ができるのかをよく考えて長期的視点で動く必要があります。

「引き金」の中に潜む、本当の問題を視る

この言葉、的を得ているようで良い言葉ですね。
新型のウィルスにより様々な問題が表出しています。

働き方の問題であったり、経済、政治、倫理などなど。
一番身近なのは生活であり、働くことですが、人によっては在宅勤務が難しい人もいれば在宅勤務でもこれまで通りのやり方を強いられている人がいるかもしれません。

その問題に対する引き金の一端が今回のウイルスかもしれませんが、その真の問題は何なのでしょうか。
みて見ぬふりをしてきた「ナニカ」が本当の問題だと思います。

効率化可能なことをコストや制度に縛られてて非効率な状態で続けたり、オフラインのやり方をオンラインでも踏襲したりなどあるかと思います。

個人的にはこのタイミングが「カイゼン」のチャンスだと思っています。右に倣えが得意な習性をもつ我々だからこそ良い方向へと流れれば、上手く変わっていくのではないかと期待しています。

もちろんそれをやるのは我々一人一人の行動ですが、自分にとって、家族にとって、所属する組織にとって、お客様にとって最適で価値を最大化することのできるシステムに組み換える必要があります。

その一つが働き方であったり、仕事のやり方なのかもしれません。

最後に

マス的なマーケティングからパーソナルなレコメンドへと移り変わり、エシカル消費に代表されるサスティナブルな気分感が昨今高まってきています。

すなわち多くの人々の中で個人の「世界」を中心としつつも、リンクしている社会の状態も自分ごと化して考えるようになってきていると思います。

大小は個人の主観で決まるものですが、あらゆる仕事には社会性があります。それは受け取る人のなんらかの効用を上げてくれるものです。
もちろん作業のための作業のような非効率な部分はありますが。

これまでおざなりにしてきた社会との連関性という部分を改めて考えて長期的にどうしていきたいかを考えさせられる発表だったと感じました。

どうしてもネガティヴなものの見方をしてしまいがちですが、その裏面にはポジティブなそれも存在するので、ぱっとネガティヴに考えてしまったら裏側のポジティブを見つけるように日々行動していきたいですね。

それでは、また。

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