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安心と慢心は紙一重

自分の住む地域では山に囲まれた「伊那谷」というエリア。先日の大雨では、家の前の川が稀にみる増水。一昨年の台風19号の時でもここまで増えなかったのに…。我が家は無事でしたが、近隣市町村では、浸水被害があった模様です。
これまでの自分なりに防災について学んだこと、それによって変わったこと、特に大事だなど思っていることなど、まとめました(まとまってないけど)。

2年前の台風19号をきっかけに

台風19号では、長野県内でも大規模な被害があり、私の住む村では大きな被害は確認されなかったものの、避難所が開設されたり、天竜川に近いエリアで避難指示が発出されたりしました。
その時も自宅は無事でしたが、もし避難が必要になったとき、速やかに避難ができるのか、どんなタイミングで避難すればよいか、など家族で話し合うきっかけになりました。
住み始めた当初は、とりあえずのありがちな防災セットを購入しておいておきましたが、中身は当然一般的なモノしか入っておらず。
大人2人、3人の子どもは当時5歳、3歳、11ヶ月という状態。
そして自分が仕事中の場合、妻が1人で子どもも連れて避難する必要がある。

考えながら整理していくと、おんぶ紐をもう一つ用意しておこうとか、状況が悪くなる前に車で移動しておく必要があるとか、それなら車には最低限懐中電灯とか置いておこうとか、具体的な行動が思いつくようになりました。自分や家族の意識が特に変わってきたことを感じました。

子育て中の方は特に参考にしてほしい情報

昨年、あんどうりすさんの「アウトドア防災」をテーマにした講演会を聞きました。この方の講演はとにかく情報量がすごかった。特にアウトドア用品は防災用としても有用で、普段使いすることでいざというときに備えられる、というところは、実用的かつ具体的な情報が聞けてよかったです。

おすすめのアプリとか、諸々有用な話はあったのですが、特に乳幼児がいる方、それから避難所開設に携わる可能性のある方にはぜひ知っておいてほしい情報がありました。サイトにも公開されていたので紹介します。

災害時の液体ミルクの有用性はあるのですが、何でもかんでもそれさえあればいいわけではないのです。

誤解を招きやすいネット記事に注意を

あんどうりすさんも講演で触れたのですが、「長靴での避難は「絶対にダメ」」というネット記事について。

日頃、ネット記事はタイトルで誤解を与えさせることが多々あると感じていますが、この記事の場合、「浸水した状況でどうしても避難(移動)しなければならない場合」は「長靴での避難はダメ」なのです。記事の中でも、さりげなく「そもそも浸水時の避難は危険です」と書いてありますね。

特に洪水による浸水の場合、事前に予想がしやすいので長靴で避難ができなくなるような状況になる前に避難できるように備えることが重要だと思います。

また、濡れた状態で避難所にたどり着けても、足元が冷えてしまい、体調を崩しやすくなってしまうとのこと。普通の運動靴よりはウォーターシューズなどがよさそうです。それから着替えも忘れずに。

最近では感染症対策で、在宅避難や自家用車での避難という選択肢も有効という見方も出てきています。浸水時は当然車移動は危険ですので、浸水する前に車で移動しましょう。

日頃のつながりが最大の備えかも

いわゆる「共助」の話。

私の住む村は、ほどほどの田舎ということもあり、庭でこどもたちが遊んでいるとご近所の方が声をかけてくれたり、気にかけてくれたりします。

いざというとき、自分だけの備えでは賄いきれない状況も起こりうる中で、助け合えるようなつながりが普段からあると、少し安心できますよね。

人との日頃のつながりが、これからも特に大事にしていきたい、最大の備えといえるのではないかと考えています。

いざというとき、何を持ち出すか

最後に、以前講演を聞いた古村さんのからの問い。いろいろな講演会で、参加した方に聞いているそうで、それは「災害が起こったとき、何か一つ持ち出して逃げるとしたら、何を持ち出しますか?」というもの。

正解は「命」でした。意外と、みんなこの答えが出てこないそうです。
災害に備え、さまざまな準備をしますが、命があってこそです。

なぜみんな、その防災リュックを持って逃げられる、と思うのでしょうか。
なぜみんな、自分なら逃げられる、と思うのでしょうか。
事前の準備は大事ですが、いざというときは何よりも命を最優先してください。

これを聞いてハッとした自分は、相当慢心があったと反省しました。

準備をして安心できても、いざというときの心の準備ができていないと、それは慢心かもしれません。

何を投げ出しても「命」だけは守るという心の備えも、お勧めします。

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