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人類の知恵が勝利した瞬間

一昨日、巨大なGが出現したことを記事にしました。

この土日、部屋をひたすら掃除し、敵の居場所をひたすら失くすようにしました。しかし、その努力はあまり報われず、狭い部屋にも関わらずまったく見つかりませんでした。

そんな強敵を前に、私はある境地に達していました。

哺乳類が出現する以前の三億年前から活躍する生物と対峙できる喜び

です。

所詮、私ホモサピエンスなんて、数百万年程度の歴史しかありません。一方で、彼ら(彼女ら)は、その形態をほとんど変えず、どんな環境の変化や強敵の出現にも耐えながら、三億年近く生きながらえてきました。

そんな

生き物としての大先輩

に対して、立ち向かえる喜びを見出すことで、この状況を楽しむことを決めました。

とはいいつつ、不快であることに変わりはないので、見つけた瞬間は、衝動的に行動してしまいそうになります。冷静に立ち向かうことが大事です。

やはり、「逃げる」ことに特化した生命体を捕らえようと追いかけてもうまくいくはずがありません。

私が取った戦略は、至極単純です。

部屋をくまなく掃除をし、行き場をなくした上で、姿を見せてくるのをひたすら待つ作戦

です。見つけてしまえば、あとはその場の道具を使ってなんとかすることにしました。

そうと決まれば、掃除をしたあとはGのことなんてすっかり忘れてしまうのが吉です。一日中、怯えるよりかは、姿を見せる=出現位置データを取得する ことと捉えることで、メンタル的に消耗することなく持久戦を挑むことができます。

実際に姿を見たあとの方法もネットで調べました。一つの方法として、掃除機で吸い込む方法が挙げられていました。幸い、紙パック式の掃除機を持っているため、いざというときは吸い込んで紙パックごと処理できます。

そして、掃除をしていく中で、なぜか

模様替えでもするか・・・

と呑気に家具の配置などを変えつつ、さりげなく探してみましたが、もちろん見つかりませんでした。こんなことで見つかって捕らえられるようなら三億年も生き延びていません。

そんなリスペクトを抱きつつ、しばらく経ちました。

そして、決戦の夜へ・・・

すっかり忘れて、呑気にゲームのオンライン大会を観戦しながらワンタン麺を食していたところ、ついにヤツが姿を現しました。

うわああああああああ、出たあああああ

上で冷静ぶりを醸し出していましたが、目の前にするとその巨大さと素早さで圧倒されました。

掃除機で吸い取ることを決意し、食事直後であることもあり汗だくになりながら「ルイージマンション」のような格好で、大先輩に勝負を挑みました。

一回目:失敗

正直舐めてました。轟音の掃除機を近づけていくと、50cmほどで気付かれ、尋常じゃない速さで逃げられました。

しかし、私は、そもそも負けることを恥だと思っていません。なぜなら、敗色濃い難敵に挑んでいるからです。

そして、再び、待つことにしました。

最終決戦 〜空中戦〜

そこから数十分経ち、さすがに今日は無理かなと諦めかけていた頃、近くの壁に姿を発見しました。

今度は、簡単に逃げられないように、掃除機のスイッチを入れず、吸い込みやすいポジションまで誘導することにしました。

周りの空気や地面の振動に反応すると考えられるので、逃したくない方向にある壁を叩いてみたりすることで、ある程度誘導することに成功しました。

しかし、その安心もつかの間、逃げ場が多い方向に移動を開始しだしたため、その手前で待機しました。

今だ・・・!

そして、勝負は一瞬でした。

いわば、槍を敵に突く感覚です。

シュッ・・・

そして、目の前にヤツはいません。

「ルイージマンション」作戦が成功しました。

我ながら、びっくりするほどうまく行ったので、掃除機に感謝。

その後は、紙パックの処理に戸惑いつつも、なんとか仕留めることができました。

強い敵に立ち向かい、勝利したときの喜びに勝るものはありません。

そして、休日が終わりました。

ゴミを散らかさないことを決意し、この一週間も仕事に明け暮れることでしょう。

普通の日常こそが、一番の幸せなのです。

(G編 完)

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