見出し画像

私がデジタルで変わったこと

歌の歌詞を聞くと、時代の流れを感じることがある。例えば、90年代前半の作品には『ポケベル』という文言が出てくることがある。(『あなただけ見つめてる』大黒摩季etc.)
ポケベルとは、1980-90年代に流行した受信専用の通信機器で、数字の語呂合わせでメッセージを送受信していたという。当時、私は幼かったので、それを使ったことは無い。

また、当時は音楽CDがよく売れた時代でもあった。様々なアーティストが100万枚や200万枚を超えるセールスを記録し、ヒットチャートをよくにぎわしていた。
私も、音楽ランキングに興味を持ち、毎週確認していたのを覚えている。
また、音楽を聞く媒体もカセットテープからMDに変わり、レンタルショップでCDを借りてはMDに録音するのが趣味となっていた。
(当時、Mr.Children、GLAY、WANDSのアルバムをすべて借り、B’zも新しい順に借りていったが、『IN THE LIFE』まで借りて金が尽きた)

すると、時代が変化した。気づくとMDという存在が消え、データで音楽を聞く時代が訪れていた。
音楽データ再生用の機器は携帯電話にも搭載され、持ち物が少なくなってうれしかった記憶がある。
しかし、音楽ランキングを見ているとCDセールスは固定ファンが多くいるアーティストに偏り、ダウンロードランキングが流行りを示すもののランキング自体の知名度が低かった。そのため、どこかちぐはぐな印象を覚えていた。

そして、またしても時代が変わった。次は、携帯電話がスマートフォンへと進化を遂げたのである。まるでパソコンのようなそれは、もはや電話の概念を超えていた。音楽・動画・インターネット・通信アプリなど様々なモノが簡単に手に入る。
かつて、夜間のみ通話が無料で出来る携帯電話のプランを使って、夜更かししたのが懐かしい。
当初はスマートフォンなど必要ない。現状の携帯電話(後にガラパゴス携帯と呼ばれる代物)で十分だと言う声も多くあった気がする。
しかし、気がつくとみんな持っていた。否定していた人たちも、みんな持っていた。

さらに、最近は変化のスピードが速い。少し前にサブスクリプションが流行り、大量の音楽を安価な月額で聞き放題となった。
私は、かつて借りられなかったB’zのアルバム『RISKY』以前の作品や、かつて金が無くて借りられなかった作品(『もっと もっと…』篠原涼子with TETSUYA KOMURO etc.)を聞けてうれしかった。

そして、また時代が変わろうとしている。
生成AIの登場で、文字や絵などが簡単に作れるようになったのだ。これに関して、多くの人の懐疑的な意見が聞こえてくる。
しかし、個人的には作品の表現が広げられるので、これもまたうれしく思っている。

今回は、自分とデジタル化の流れを振り返ってみた。自分の生きてきた時代は、進化のスピードが非常に速く、数年も経たずに技術が入れ替わっている印象だ。

しかし、私は思う。デジタル化が進んでも、ヒトの営みは変わらない。
だから、デジタルで変わったことがあったとしても、変化前の何かにこだわらないことが大切ではないかと。
さらに言えば、デジタルで変わったことを用いれば、様々な可能性が広がるのではないかと。

私は、デジタルで変わったことを上手く用いて前へと進む。
すると、かつてできなかった事ができ、表現の幅を広げられるようになって、うれしく思っている。

#デジタルで変わったこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?