蹴球雑事記

セリエAとJリーグを中心とした雑なブログ。ミランとFC東京を贔屓にしてます。

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最近の記事

ペップ・シティvsコンテ・スパーズ 至高の一戦を軽く振り返る

ペップの「攻」vs コンテの「守」の構図で見ていきます。 本当はコンテの「攻」vs ペップの「守」も書きたかったのですが、長くなりそうなので諦め。 基本フォーメーション コンテの守備の狙い コンテの守備は、中央を閉めてボールをサイドに誘導するところからスタート。 具体的には、シティの5レーンの大外までボールを誘導したい。 そのためには、ルベンディアス、ラポルトにクサビのパスを出させないことが重要で、シティの2CBがボールを持った際は、スパーズの2ボランチの1人がケイ

    • 第1節 川崎F戦雑感【Jリーグ】

      またしても久々の投稿になってしまいましたが、フロンターレ戦の感想や気づいた点をつらつらと。 攻撃の形 フロンターレの守備配置は適当です。すみません。。。 ・両CBが開いてスウォヴィクが間に入ることにより、最終ラインは3バックに近い形。 ・3バックの前に安部と青木が並んでダブルボランチを形成。 ・松木は少し前目のポジションでトップ下的なイメージ?松木が右、ディエゴが左の2トップ気味にも見えた。 (全体的にポジショニングは流動的ではあるが) ・ボールが右サイドにある時は小川

      • FC東京の2021年シーズンを振り返る【Jリーグ】

        久々の投稿となりましたが、今回はFC東京にとって激動の年となった今シーズンを振り返っていきます。 2019年の優勝争い、昨季のルヴァン杯制覇、そこからどのようにチームが凋落していったのか、、、 そして長谷川健太監督が残していったものについて自分なりの意見を記します。 バランスが崩れた昨季の4-3-3導入今季の話をする前に昨季の4-3-3導入について話さなければなりません。 4-3-3導入の契機になったのは、2019年シーズンのこと。 4-4-2の2トップに永井とディエゴが収

        • ユナイテッドvsミラン雑感【UEL Round16 1st leg】

          ユナイテッドとミランの1st legをざっくりと振り返っていきます。2nd legにつながりそうな点も何個かありました。 両チームの基本フォーメーション ミランの守備ミランはいつも通り、マンツーマンでのハイプレス。 ブラヒムがレオンと2トップ気味になって両CBをマーク。メイテとケシエの両ボランチはユナイテッドのボランチに付きます。トップ下のブルーノにはCBのどちらかが付いてフリーになることを阻止。特に前半は、下がっていくブルーノに対してケアーが執拗に付いていくことによっ

        ペップ・シティvsコンテ・スパーズ 至高の一戦を軽く振り返る

          見えてきたミランの攻撃の形と課題【セリエA 第25節 ウディネーゼ戦】

          後半戦に入ってから苦戦が続くミラン。ウディネーゼ戦も相手のハンドに助けられて辛くもドローに終わりました。 苦戦が続く原因はどこにあるのか。私は22節のスペツィア戦後に「ボランチが縦関係になっていることが課題」という記事を書きました。しかし、そもそもなぜボランチが縦関係になっているのかについてはよく分かりませんでした。 その後数戦を経て、ボランチが縦関係になっている意味、ひいてはミランがチームとしてどのような攻撃をしたいのか徐々に見えてきました。まだ完成形には程遠い形なので不

          見えてきたミランの攻撃の形と課題【セリエA 第25節 ウディネーゼ戦】

          面白かった浦和の攻撃の形【J1 第1節 FC東京戦】

          リカルド・ロドリゲス監督の初陣となったFC東京との開幕戦。浦和の攻撃は予想以上に完成度が高く、組織的なパス回しでFC東京を押し込む時間が続きました。今回は開幕戦で見られた浦和の攻撃の形をビルドアップ時と押し込んだ時に分けて紹介していきます。 両チームの基本フォーメーション ビルドアップ時の形浦和のビルドアップは、2ボランチの一角がCBの間に下りて3バックの形で行う場面が多く見られました。 今回は阿部が下りた形で進めていきます。 阿部が下りて3バックになると、トップ下の小

          面白かった浦和の攻撃の形【J1 第1節 FC東京戦】

          攻守両面でミランを圧倒したインテル【セリエA】

          両チームの力の差が顕著に表れたミラノダービ。この試合のミランの出来はそれほど悪く感じませんでしたが、インテルの出来はそれ以上でした。インテルとしては攻守両面において「らしさ」を出せた一戦になりました。 両チームの基本フォーメーション ミランの守備、それを上回ったインテルの攻撃ミランの守備はいつも通りマンツーマンでのハイプレス。対するインテルはエリクセンとブロゾビッチが2ボランチを組み、バレッラは右サイドに開いてポジションを取ります。 ミランのマークはコッパイタリアでの対

          攻守両面でミランを圧倒したインテル【セリエA】

          スペツィア戦で露呈したミランの課題【セリエA】

          昇格組のスペツィアに完敗を喫したミラン。一番の敗因はスペツィアのハイプレスに対応できず、ビルドアップが手詰まりになったことにありました。 ビルドアップが上手くいかない ↓ イブラへのロングボールが増える ↓ セカンドボールを回収される or つながっても単発な攻撃に終わる ↓ 押し込まれる といった展開が続いたのです。 今回はスペツィア戦で見られたミランのビルドアップのパターンをいくつか紹介しながら、その問題点を解説していきます。 パターン1:ダブルボランチが縦に並ぶシ

          スペツィア戦で露呈したミランの課題【セリエA】

          トリッキーだったダニーロとサンドロの「偽サイドバック」【コッパイタリア 第二戦 ユベントス対インテル】

          ユベントスの先勝で迎えた第二戦。ピルロはビルドアップ時に限り、ダニーロとサンドロの両SBをボランチに配置する戦術を披露しました。結果的にはインテルにあっさりと対応されてしまいましたが、左右のSBをどちらもボランチに移動させるのはとても珍しく、見ていて面白い戦術でした。 今回はピルロの「偽SB」を振り返りながら、インテルのビルドアップ時の配置など、全体のざっくりしたレビューも書いていきます。 両チームの基本フォーメーション ピルロの「偽サイドバック」ユーベの守備時のフォー

          トリッキーだったダニーロとサンドロの「偽サイドバック」【コッパイタリア 第二戦 ユベントス対インテル】

          「外切り」のプレスを選択したペップの意図【プレミアリーグ リバプール対マンチェスターシティ戦】

          リバプールとシティの大一番。ペップは守備時に4-4-2となるいつもの形ではなく、4-3-3の形のまま守備を行いました。さらに、スターリングとマフレズの両ウイングは相手のSBとCBの間にポジションを取り、SBへのパスコースを切りながらCBにプレスを掛ける「外切り」のプレスを行ったのです。 しかし、この守備はリバプールに攻略され、後半からはいつもの4-4-2に変更することを余儀なくされました。結果的にはこの修正が勝利につながったのですが、今回はペップが奇策とも取れる「外切り」を

          「外切り」のプレスを選択したペップの意図【プレミアリーグ リバプール対マンチェスターシティ戦】

          ピルロの4バックとコンテの対応策【コッパイタリア インテル対ユベントス】

          2週間前のリーグ戦ではインテルの完勝に終わった顔合わせ。ピルロはその試合の反省を生かして完璧な守備を披露し、攻撃は4バックでのビルドアップを採用してインテルの守備を崩すことに成功しました。対するコンテも、ズレが生じたマーキングをハーフタイムで見事に修正するなど、ハイレベルな一戦となりました。 両チームの基本フォーメーション 完璧だったユベントスのハイプレスリーグ戦でユーベが完敗を喫した最大の原因はハイプレスが機能しなかったことでした。ユーベはインテルの3枚の中盤に対し、ボ

          ピルロの4バックとコンテの対応策【コッパイタリア インテル対ユベントス】

          ペップ・シティの5-3-2攻略法【プレミアリーグ シェフィールドU戦】

          ペップは5-3-2で中央を固めるシェフィールドUに対し、後方から縦パスを入れることを諦めてサイドに起点を作ることを重視した戦術を取りました。結果的には1点しか奪えず、攻撃に苦労させられた展開になりましたが、試合中の修正も含めてペップの引き出しの多さが見れた一戦となりました。 両チームの基本フォーメーション サイドに起点を作る攻撃 シティは攻撃時3バックに変化します。特徴的だったのは、常に相手のブロックの外側にポジションを取っていたこと。3バックのサイドであるラポルトとウ

          ペップ・シティの5-3-2攻略法【プレミアリーグ シェフィールドU戦】

          ミラン前半戦振り返り【セリエA】

          ミランの前半戦首位ターンは、ミラニスタの私にとってもびっくりな結果でした。今回はミランの前半戦を振り返って ・印象に残った試合 ・前半戦MVPと特筆すべき選手 を挙げていきます。 印象に残った試合・第4節 インテル 1-2 ミラン まずはミラノダービー。リーグ戦でのダービーの勝利は久方ぶりとなりました。試合は「神」イブラヒモビッチが早々に2点を決めてからひやひやの展開。2-0から逆転された昨季の記憶が脳裏をよぎりながらも、なんとか逃げ切りました。リーグ戦の順位を考えても大

          ミラン前半戦振り返り【セリエA】

          両チームの「色」がぶつかり合ったミラノダービー【コッパイタリア セリエA】

          イブラとルカクの喧嘩、イブラの退場、主審の交代、AT10分と様々なことが起きたミラノダービー。試合の内容を見ると、ミランとインテルともに調子が良く、両チームがやりたいサッカーをぶつけ合う展開となりました。イブラが退場してからはコンテの采配が的中したこともあり、一方的な展開となってしまったのは残念でした。 両チームの基本フォーメーション コンテ・インテルの攻撃戦術本題に入る前に、コンテの攻撃戦術を紹介しようと思います。インテルの攻撃は2トップにいかにパスを届けるかを目標とし

          両チームの「色」がぶつかり合ったミラノダービー【コッパイタリア セリエA】

          メイテのトップ下起用の意図とピオーリのアタランタ攻略法【セリエA】

          アタランタ戦でピオーリはブラヒムではなく、メイテをトップ下で起用。メイテはチャルハノールやブラヒムがトップ下で起用された時とは異なる役割を与えられていました。それはメイテの運動量を評価しての役割だったのです。 ・ミランとアタランタの基本布陣 ・試合前に準備したピオーリのプラン(攻撃時) 両チームの基本布陣を見ながらピオーリの攻撃のプランを確認していきます。おそらくピオーリは、アタランタがペッシーナ、デルーン、フロイレルの3枚の中盤をミランの2ボランチ+1トップ下の3枚の

          メイテのトップ下起用の意図とピオーリのアタランタ攻略法【セリエA】

          ハイプレスが全く機能しなかったユベントス【セリエA インテル戦】

          とんでもなく遅くなってしまいましたが、この一戦を文字に起こさないわけにはいかない。結果的にピルロはコンテに完敗を喫しましたが、決して無策で挑んだわけではありませんでした。 ・ユベントス守備時の基本形 この試合もユベントスは攻撃時3バック、守備時は4バックの可変フォーメーション。しかし、守備時はユベントスの2ボランチに対してインテルは3ボランチのため、中盤で数的不利となってしまう。そこで、ピルロはモラタをブロゾビッチのマークに当てることにしました。 だが、早い時間帯に先制

          ハイプレスが全く機能しなかったユベントス【セリエA インテル戦】