見出し画像

見目麗し ~葡萄の擬人化 シャインマスカット、翠峰編~

本日は、見た目も麗しい葡萄の中からおふたかたを選び、“ざっしー流 葡萄の擬人化”の回をお送りします。

まずは現在のブドウ業界のスーパースター、絶対王者のシャインマスカット(あくまでも個人的意見) から。

ざっしー「っせ――のぉ、シャインちゃ~~んっ!!」

シャインちゃん「はいは~~いっ♡」



衣装がフワちゃんみたいですねえ。

「シャインの色‥黄緑色の服‥」って考えて描いてたらスポブラ、フワちゃん風衣装となってしまったわ!

続いて 孤高のブドウ(あくまでも私個人としての印象です)、「翠峰」さん。



なぜ私が「孤高」と呼ぶかについては後ほどたっぷりと。

・ブドウ界のスーパースター!文句無しの絶対王者、「シャインマスカット」!!


‥と、私が勝手に思っているのですが。

もおぅ、シャインさん前にしたら作り手として何も言うこと無いす。

本当によく出来たかたと思います。

ひとつぶ口に含んだ瞬間に広がるあの爽やかさ、香り、味わい、瑞々しさ‥‥

人気の高さといい、育て易さといい、アラの探しようが無い。

しいて言えば、普段のおやつにするには値段が高いってことでしょうか。


ただ、作る側としてひとつ気になるのは、

「みんな黄緑色で

青々してる

のが、美味しいシャインて思ってんだろな。」

ってトコ。

スーパーで時々「ドキッ」とするぐらい青い(←“青い”ってここでは緑色のことです)シャインを見かけますが、

消費者がそれを、その色を望むならーー
ーー求められているのは〝マスカット感〟なんだからーー

ーー何も言うまいとは思いますがしかし、シャインの「美味しさ本領域」は、実がもっと黄色くなってからですョ。
こっそり教えちゃいますけど。

青々していたほうがフレッシュなイメージに繋がり易いから、メディアで紹介されるものは皆 緑寄り、
消費者側もすでに「シャインは青々している」イメージが定着してしまっていることも承知しておりますが。

   ――作り手の皆様はもちろん おわかりですよね?

シャインが完全に熟し切って黄色くなった、私達作り手が「美味い!これぞシャイン!!」と唸る味わいというのは例えて言うなら蜜のような味わい。

甘い。貴腐ワインのように甘い。

あれが本領発揮した時のシャインの美味しさなのです。


・翠峰さん



こちらの擬人化のモデルとなっているブドウの名称は「翠峰」といいます。

画で描くとこんな感じ。↓

シャンデリアみたいな“翠峰”さん


実の色は「翠」の字の如く うすみどり色。

私個人の印象としては 最高に美しい房は、エメラルドグリーン色を天女の羽衣(←実際には見たことないけど おそらく白系のシースルーなやつでしょう)で覆ったような“乳白色系の薄いみどりいろ”というかんじ。

ブルームがかかっていれば更に輝く美しさ。 ーーそんな葡萄。

味わいは上品です。

甘さがくどくない。

正に「高級葡萄」ってかんじ。


しかし私が抱くイメージは「孤高のブドウ」。

なぜそんなことを思うかと言えば、
その実の出来栄えの素晴らしさに比べ、市場の価値が低いこと。

品質的には高級葡萄なのに‥。

ほんの十数年前ならば
ホテルでのお食事後のデザートとして、ほんの一口分ほどを美しく盛り付けられお出まし、という丁重な扱いであったはず。

それが「購入者の需要が無い」という理由で現在は不遇の時代を送っているように私は感じます。

ブドウも色んな種類ありますからね‥
そのような扱いのブドウはゴロゴロいるでしょう‥

当の本人(葡萄)達にしてみれば「知らんがな」といったところと思いますが、
仕方ないとは思いますが、翠峰さんの評価が、出回り始めた頃となぜここまで変わってしまったのか、その原因を私なりに考えました。

妄想全開で参ります。

・悲劇その1 デビューから10年後に現れた強力なライバルの存在


↑シャインちゃんのことですけど。↓

シャインちゃん「‥‥‥。」


シャインマスカットが絶対王者であることは認めます。

見た目、美味しさ、育て易さ‥ 老若男女皆に愛され申し分無い、文句のつけようの無い高級葡萄です。

翠峰さんデビューから約10年後に現れたシャインマスカットは、世の注目をあっという間にかっさらっていきました。

比べて「翠峰」は消費者側にも、その繊細な味わいを感知する能力を求める感じ。

しかしそれならば この翠峰さん向きの売り込み方というものがあるはず。

葡萄の品種改良の期間というのは恐らく10年の見通しでは飽き足らず、下手すりゃ干支ふた回りを優に超え、取り組んだものもあるはず。

それを、「売りかた間違えて、な~んかマイナー葡萄にしちった――てへぺろ♡」って すごく勿体無いよって思います。

シャインちゃんほどでは無くとも、ほんのちょっと広報に力を入れてくれるだけでテコ入れになると思うのですが‥。

私の「虚弱体質」でさえ(ここで引き合いに出すのが虚弱体質なのか!)、「加筆しました」の告知で、おかげさまでランキングアップ、下位脱出に成功いたしました。


皆様、再び注目していただき、ありがとうございます!!m(__)m

あ、「花ざかり」、あっ‥‥


お花さん「‥‥‥。」



ま、まあ 頑張れよ、って感じですか。



そしてなぜだかツル子さんが強い。 



ツル子強い、
ツル子追い上げる!

後発にも拘らずGETABAKOに迫ります!

ツル子さんのじいやのアリタガワさんも、さぞやお喜びのことでしょう!!

ツル子さん快進撃記念に 額縁で飾ったアリタガワさんをここらにぶっ込んでおこうと思います。↓

↑亜十院家執事、アリタガワさん

あ、でも このnoteのビュー数ってPV数とは違うってどこかで読んだ気もするな…  詳しく調べている時間が今は無いけど…。🧐

農閑期になったら また勉強しよう。



ことの大きさに拘わらず、
良い方向に向かうようにとの気持ちを込め、
ほんの少しでも気に掛け、手を加えてあげればそのように変わっていくってもんじゃないんですかね~~。


・悲劇その2 現在も続く負のサイクル

地域により差はあると思いますがウチの場合、シャインと翠峰の出荷時期が重なります。

買い取り価格からやはり 生産者としては値の高い方の出荷を優先させます。

これにより翠峰のいちばん良い時期の出荷が遅れます。

一旦出来上がってしまったサイクルを途中で変更というのは、日々の業務に追われっぱなしの、モーレツに忙しい出荷の時期には無理です。

物事を先々までよくよく考え、判断する余裕は‥無いですね。

家族経営であるウチの場合、限られた人数では手が回らないのが実状です。

もう少し高値で取引き出来れば雇用者を増やし、一番良い時期に翠峰ちゃんを嫁がせることが出来るかもしれないのに…!(´;ω;`)

おおっと、擬人は男想定でした。

時期が遅れると酸味が強くなり、やはり「翠」の色が黄色くなってしまうのが残念な部分ですかね‥

それがまた 市場の価格を下げてしまう。正に負のサイクル。

ネット販売についても考えていこうと夫に言っているのに、どーにも腰が重い。

実際に始めると色々あるだろうから、JAさんのみの出荷と、シンプルなカタチにしておきたいのかなー。

シャインちゃんに比べて翠峰さんの場合、〝安定した生産性〟というのもですね‥(´・ω・`)


美味しさ且つ、名前の如くのみどりいろを目指すって、自然のものだしどんだけ‥‥
まあ育てるのに難しい葡萄です。

根強いファンは確実にいるのですが‥

美味しい葡萄であることは間違い無いんだから。

例えば、私の実母の故郷(九州)のお友達のS美さんは、この翠峰の大ファン。

十数年前に初めてこの葡萄を口にした時に衝撃を受けたそうで、ご近所の知り合いのおじさんにお出ししたところ、
「こんなブドウ、食べた事無い⁉」って言われたらしい。

以来、
毎年 出荷シーズン数か月前から
「今年もヨロぴく♡」
と、様々な品物、プレゼント攻勢で、ガッツリ予約を入れて下さいます。

出荷最盛期にはこのS美さん個人のところだけで、5㎏入りダンボール4箱は発送していると思う。

そのうち1箱は、要望にお応えして翠峰のみで埋め尽くされたもの。そのぐらいの翠峰ファン。

そしてもうおひとかた、ウチの近所に住む夫のいとこさんなのですが、このかたも「翠峰は僕のブドウなんだ♡」
と言っちゃうぐらいの翠峰好き。

このいとこさん、30代の時にお仕事でドイツに赴任されていた経験があります。(現在は50代です)

テスラで無音でやって来る男。

酒豪で、得意とするのは日本酒とワイン。最近はウイスキー。

「無濾過 生原酒」を世間に知らしめた福島県の名酒、「飛露喜」についても、ブームが起きる以前にキャッチしていたフシ、それどころか直接、蔵を訪ねていた形跡があります。アポ無しで。(オイオイ)

新婚旅行時には奥さんとイタリアに一か月近く滞在し、やはり現地のワイン醸造所を訪ねまくったとか。アポ無しで。(コラコラ)


「あ、イタリア語出来るんですね?」
と聞いたら、
「ジェスチャーと情熱で大部分通じるね!カタコトでも!!」
 ‥だったらしい。


それで押し切って見学して来たらしい。

イタリアのかたは寛大ですね。

英語出来れば大抵のところはOKなの‥?

ドイツ赴任時代から考えると、一体これ迄何リットルのワインをその舌で味わい、胃袋に流し込んできたのか。

つまり翠峰ちゃんは、そういう舌の肥えた人にも認められている葡萄ということになります。

・翠峰ちゃんの復権について考えてみる


いつのまにやら翠峰「ちゃん」付けが定着してしまった。

「シャイン」と名前が付くだけで様々な商品は安定して売れてくれるんだろうな~と予想はつきますが、
私としては、
シャイン一粒でも充分味濃くて美味しいのに、例えばケーキだとそこにスポンジと生クリームが合わさるわけですよね‥?

スイーツ系なら翠峰ちゃんの方が向いてるんじゃ‥?ゼリーとかムースとか‥

あと料理で使うならソースに‥乾物方面はどうだ‥ 贅沢だな‥ 

個人的には、ワインとか、お酒好きの方には好まれる葡萄なんじゃ?と思います。
だから お酒のお供にしても良いのでは…🧐

チーズと一緒に盛り付けて楽しむとか。



どなたか、味覚の専門家さんに注目していただけないかしら、翠峰ちゃん。

翠峰ちゃんの繊細な味わいを、良さを、最大限に引き出して下さる料理人、パティシエさん‥(´・ω・)

そんなことを、
翠峰ちゃんを見る度、私は考えるわけです。


よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!