信田さよ子ショック

信田さよ子がすごいこと書いていて、私は固まってしまった。

「男は黙って、自分の信念を曲げずに、頑固なまでに固執するといった態度がプラスの価値を持っていたのだが、それらは現在では発達障害だとされる」

えっ? たしかに星一徹は異常だけど、発達障害って、先天的な脳機能の障害だと思ってた。

「父親のグループカウンセリングを長年実施しているが、そこに参加する男性のほとんどが、 50から60代で定年間際 もしくは定年後の年齢である。
グループに参加する彼らは、バブル崩壊以前の70年代から80年代に企業で活躍した世代である。まさにフォーディズム(米フォード社の流れ作業・分業といった大量生産方式のこと)最後の時代を生きてきた。彼らの企業社会への適応が21世紀の現在は発達障害と評されるようになったと言えるだろう」

つまり、このような発達障害の男性を生んだのは、企業だということ。バブル崩壊を経験した我々の世代も人ごとじゃない。

「相手の気持ちが組めず、状況が読めず、自分の世界に閉じこもっているというのは、家族における父親の姿そのものではないだろうか。夫との関係に苦しむ妻たちの自助グループも誕生したが、彼女たちが苦しんでいるのは、感情をどこかへ忘れてきてしまったような夫の言動である」

企業の社会的役割のひとつは、安定的雇用によって労働者の生活を安定させることなんだけど、逆に生活を破壊している企業も多いし、雇用も不安定になってきたし、いわゆる勝ち組にも独特の家庭の問題(特に親子問題)があるそうだ。


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