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(KGP2023)斬!斬!斬! 観戦ガイド

※本記事はこちらの記事を参考に書かせていただきました。
 ありがとうございます。

祝!KGP2023 メイントーナメント選定!


本ゲームが発売されてから約5年半。
ついに斬!斬!斬!が、大型オフライン対戦イベントにて陽の目を見るときがやってきました。

そんな斬!斬!斬!ですが、「初めて名前を知った」「ノリで買ったけど未プレイ」といった方も多いかと思いますので、このゲームの簡単な説明と、対戦の見どころ等を紹介してまいります。
なお、エントリーはまだまだ受付中(4月15日(土)24時まで)ですので、興味を持っていただきましたらお気軽にエントリー願います。

斬!斬!斬!とは

「勝負は一瞬、一撃で決着ー」 (公式サイトより引用)

本ゲームはいわゆる「一撃死ゲー」となっており、各種攻撃を当てれば基本的に一撃死となります。
また、通常の格闘ゲームでいうところの「ガード」は存在せず制限時間も存在しません

このため、ゲーム画面UIは非常にスッキリしています。

実際のゲーム画面。体力バー等のゲージはありません

キャラクター表示と、取得ラウンド表示。
そして、後に触れる「心眼」のみとなります。(あまり重要ではありません)

元々はポーランドのゲーム会社が開発したインディーズゲームで、開発者は90年代にスクウェア社(現・スクウェア・エニックス社)より発売された「ブシドーブレード」に強いインスパイアを受けている、と聞けば納得いただけるかもしれません。
本ゲームはまさにブシドーブレードを2D格ゲーに落とし込んだようなゲームとなっています。

…と、ここまで聞くと
「ガードがなくて、何かひっかけたら一撃死なら、とても大味なゲームなんじゃないか?」
「読み合いも何も発生しない、ただ技をコスるゲームなんじゃないか?」
と思われるかもしれません。

実際はそんなことなく、短期間で読みあいが周回するとても面白いゲームなんだぞ、ということを紹介していきたいと思います。

基礎知識

まずは読みあいを語る上での、基礎知識の部分。
面白い話ではありませんが、少しだけおつきあいください。

斬り攻撃

「通常斬り(横斬り、縦斬り)」は、基本的には当てると一撃死となります。
当たり方が浅い場合は「カス当たり」となり、一撃死となりませんが、カス当たりダメージが蓄積すると、ジャンプやダッシュ等の行動が不可能になります。
強斬り」は発生が遅いですが、どんな状況で当てても一撃死となります。
また、後述の「弾き」で取ることができません。

基本的に、当たれば一撃死です。(ごく一部例外あり)

弾き

通常斬りに対してタイミングよくボタンを押すと「弾き」が成立し、有利フレームを取ることが出来ます。

弾き。成立すると有利フレームが取れます。

この有利フレームの間に確定する攻撃はありませんが、弾いた側が最速で攻撃を出した場合、弾かれた側は発生の早い技で暴れようとしても一方的に潰されるため、弾いた側が一方的に斬り攻撃の択をしかけることが出来ます。
弾かれた側は、弾いた側の攻撃への弾きを狙うか、バックダッシュで仕切り直しをすることとなります。

…こんな感じに。

ここでは、弾きの取り合いから、「再度弾きを取ってくることを読んでのディレイ地上横斬り」が刺さっています。

相殺

お互いの攻撃が重なると「相殺」となり、お互い五分の状況で仕切り直しとなります。
攻撃発生の少し前(5F前)から相殺の判定が出るため、他の格ゲーの「相打ち」のように、お互いの攻撃発生のタイミングがピッタリ合っている必要はありません。
このため、実戦では高い割合で相殺が発生します。

相殺。五分の状況で中距離で仕切り直しとなります。

キャンセル行動

また、各種攻撃は発生前または発生後のスキをダッシュ・バックダッシュ・弾きでキャンセル可能なものが大半です。
これにより、キャラクターの動きをスタイリッシュなものにしています。
なお、動画のとおり、バックダッシュには無敵があります。

心眼

心眼」はゲージがあると「一撃のみ、相手の攻撃をスローにする」効果があります。自動的に発動し、ゲージは距離が離れると自動回復します。
…正直、現状の対戦環境で有効活用されることはほぼなく、観戦するだけなら忘れてもいい要素です。今回はこれ以上触れません。

読みあいについて

飛び道具を持っているキャラ(いわゆる「弾持ち」)がいないため、遠距離でお互いにやることはありません。
お互いの斬り攻撃がギリギリ当たらないかの、中距離から読みあいが始まります。

<中距離戦>

ゲームの雰囲気的に「中距離での技の差し合いに命を賭けるゲーム」っぽいにおいがしますが、実はそうでもなかったりします。

中距離では、お互いに判定の長い技(主に地上横斬り)を振りあう戦いになります。
ガードがない代わりに、お互いに攻撃がカチあうと相殺となり仕切り直しとなるため、「何をするか困ったら、とりあえず技を置いておく」というのがかなり有効なゲームでもあります。
しかしながら、このゲームは攻撃をバックダッシュ等でキャンセル出来ることから、相手の置き技の空振りに対して差し返しを狙うのは困難です。

…こんな感じに。

置き技への差し返しが狙えないので、置き技を適当に振るだけでは決着がつきません。
ここで、
①「置き技を一方的につぶせるハイリスクな攻撃をしかける(低空ジャンプ縦斬りetc)」
①に対して「ハイリスクな攻撃に対して様子見→確定反撃」
②「相手の技の隙を見計らって近づいて接近戦の読みあいにする(置き技を弾く or 技の隙間に前ダッシュ)」
②に対して「ちょっとタイミングをズラして横斬りを置く(または派生技を出す)」
という読みあいが発生します。
要は「置き技に対してお仕置きをするか、置き技のスキを見て近づくか。そして、それを見据えて置き技のタイミングを変えるか」というシンプルな読みあいとなります。

中距離で決着が付く場合であればこれで終了。
どちらかが置き技の合間を見切って近づいた場合は、近距離戦の読みあいに移行します。

<近距離戦>

さて、近距離戦の読みあい。
お互いの攻撃が当たる距離。
実はここの読みあいがこのゲームの一番面白いところです。

ガードがない代わりに、お互いに攻撃がカチあうと相殺となるため、このゲームは攻撃ボタンを押すことが防御につながる…という話は上で書いたとおり。
フレーム的に五分の状況で最速地上横斬りを出し、相殺になる状況が基本となり、ここから読みあいがスタートします。

当然ながら、お互いに最速地上横斬りを出していては一生決着がつかないため、どこかで「仕掛ける」必要が出てきます。
ここで、
「弾きで有利フレームを作る」
「弾きor様子見を読んでの遅らせ地上横斬り」
「地上横斬りを一方的に潰せるハイリスクな攻撃をしかける」
「様子見で、ハイリスク行動を見てから確定反撃を取る」
「最速地上横斬りを続ける」
(バックダッシュで仕切り直し)
などが選択肢に上がってきます。(全ての選択肢を挙げるとキリがないので、代表的な読みあい要素だけをピックアップしています)

特に「弾き」は成功すると自分有利な状況で読みあいをしかけることが出来るため、結構重要です。
バックダッシュは逃げの選択肢ですが、リターンも取れない上、中距離戦から仕切り直しになってしまうので、中距離戦が得意な一部キャラ以外ではほぼ使いません。

要は、お互いの地上横斬りを念頭に入れながら、相手が「仕掛けるか」「仕掛けないか」を読み、それに応じた行動をとることになります。



(さて)

…ここまで近距離戦の読みあいを見てきて「バックダッシュ以外、全部「読み負けたら終わるような『やりに行く』選択肢」ばかりじゃない?」と思われた方。
あなたはとても鋭いです。


このゲームの近距離戦は、「安定行動が一切ない、ノーガードに近い状態での殴り合い」となります。
比較的、安定っぽい行動(地上横斬り置き)を見せておいて、どこかのタイミングで仕掛けにいく。
その仕掛けの選択肢はリスクを伴うものであり、読まれると狩られてしまう。
そして、最初の「安定っぽい行動」も、読まれると狩られてしまう。
「絶対的な正解となる選択肢」がほぼ存在しないゲームとなります。
特定の行動がずっと通用することはなく、常に「対となる選択肢」を用意しながら読みあいを回していくこととなります。
個人的な所見としては、読みあいの本質はバーチャファイターに近いのではないかと思っています。

<具体的には>

例えば、こんな試合。

用心棒(1P)が弾きと、弾き後の最速地上横斬りを盾に、小次郎(2P)を徐々に画面端に追いやろうとしています。
ここで、小次郎が先ほど地上横斬りを出していたタイミングで、弾きが取れない強斬りを出して、用心棒の弾きを狩りました。
(小次郎の強斬りは、読みあいの中で出されるとギリギリ避けられない程度の発生の速さです)

…もうひとつ。

小次郎(1P)が天狗(2P)の「置き強斬り」をかわした後、若干のお見合いの後、天狗の地上横斬りを一点読みしての「低空ジャンプ縦斬り」をしています。
…が、天狗との読みあいがかみ合わず空振り。天狗はダッシュで近づき、小次郎の弾きを読んでの「(天狗の中では)発生が遅い方の斬り攻撃」を出して、小次郎を処分しています。

2つほど紹介しましたが、実際の試合ではこんな感じで読みあいが発生します。
ちょうど手元にある動画が「弾き読みを狩ったもの」ばかりだったので、こんな紹介となりましたが、実際にはもっと様々な選択肢が入り混じり、読みあいが周ります。

そして、このゲームは一撃死ゲーです。
紹介した対戦動画のとおり、読み勝った・読み負けた瞬間にはラウンド決着しているわけです
つまり、「今の読みあい」を踏まえて、ほんの少しだけクールダウンした上で、次のラウンドに行くこととなります。
これもまた、読みあいが周りやすい要素です。

つまるところ

1試合の間でも読みあいが周回するゲームなので、常に「読みあいを回す」「逆択へのケア」などの意識をもって戦うゲームとなります。
特に、「ボタンを押すタイミングを読まれると負ける」ことが多いため、いかに「相手がボタンを押すタイミング」を読み、そして、いかに「こちらがボタンを押すタイミング」を悟られないようにするかがとても重要です。

そして、読み合いがとても大事なゲームで安全な防御行動が基本的に存在しないため、「事故勝ち(負け)」も結構起こります。
つまり、ワンチャンひけるということです。

さらに、このゲームは基礎的な動作がわかればすぐに戦えるほど、操作が簡単なゲームです。
トレモなどをしなくても、操作方法を覚えるだけで、すぐに「読みあいの輪廻」に参加することができます。

我々はこのゲームを布教するときに「5分で仕上がるゲーム」と喧伝しております。
仕上がるまでは5分。それ以降は一生読み合いを回し続けられます。

5分で仕上がるゲーム

…と、小見出しをつけてみたものの
実際には2D格ゲーよろしく、絶対的なリーチ差や判定差に泣かされる展開があったり
(小次郎は地対空・空対空が弱く、ジャンプ行動が強いキャラには苦戦します)

よくわかんないところで攻撃が当たって終わってしまったり

本当に一撃死ゲーなのかを疑うくらい、カス当たりし続ける運がいい展開があったり(25秒あたりから)

読みあいがかみ合いすぎて一瞬で終わったり

まぁ格闘ゲームらしい「理不尽」「事故死」「うんがいい」といった「あるある」もかなり起こりうるゲームです。
画面はうそをつかない。

さいごに

長々と講釈を垂れましたが、
とにかく「攻撃が当たれば勝ち!」なゲームです。
観戦する側にとって、これほどわかりやすいものはないのではないかと思います。

ビール片手に、気軽にご覧いただいて、攻撃が当たって相手が大量に血を噴き出して倒れていたら「Oh Cool」と、会場内または画面越しに拍手を頂ければ幸いです。

そして
このゲームに1mmでも興味を持っていただいた方。
今からでもまだ間に合います。
ぜひエントリーをお願いいたします。

未プレイでも大丈夫。格闘ゲームをプレイされた経験があるなら、当日の野試合台で5分程度試遊されるだけでも充分に実戦レベルまで仕上がります。
コントローラーは貸出いたしますので、手ぶら参加でOKです。
(実際には、PS4純正コントローラーでなければフリーズする謎のバグがあるため、大会レギュレーションとしてPS4純正コントローラー限定としています)
あなたも読み合い、回してみませんか。


(もしかしたら追加で色々書くかも)

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