見出し画像

習わぬ経を読む夫

夫は誰に習うこともなく、独学で俳句と短歌を続けています。
あまり先人に憧れないひとではあるのですが、最近になって講演があれば聴きに行きたいという歌人(俳人?)が出来たそうです。

歌人というよりアーティストといったほうがいいような活動の幅の広いひとで、門外漢の私でも名前を知っているような有名人でした。
が、私はてっきりもう亡くなっていると思っていたので(失礼な)存命であれば会いにいけばよいではないか、駄目でもファンレターを送ったらどうか、と、夫に言いました。

「はあ? 俺はもう50を過ぎたおっさんだよ? 10代ならまだ許されるかもしれないけど」

と、にべもなく却下されてしまいました。
たしかに50代の夫がファンレターなどは送らないでしょう。
もっとも希望するのは弟子筋になることなのかと思います。でも残念ながら弟子も取らず結社にも入っておらず、大学の先生も退職されたようでした。
ときたま講演をされていたようですが、それもこの三年くらいは何も情報がありません。
そもそも、ウィキペディアか個人のファンが記しているブログか、くらいで、なにもネットに動向が出ていないのです。その徹底ぶりは、ツテがなくては仕事も頼めないのだろうと想像させるくらいです。

でも夫が毎日、そのひとの歌や句を読み、自分の制作に取り込もうと勉強している姿をみていると、いつかどこかでご縁があればいいなと思います。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?