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だから、もう眠らせてほしい

この本の感想に入る前に少し考えてみたいことがある。

誰かの役に立つことについて

“誰かの役に立ちたい“
確か、この職業を選んだのはそんな動機もあった気がする。

改めて、誰かの役に立つ、
ということを深く考えてみると、

そこには、困っている人に対して、自分は何かをしてあげられる
といった上から目線のような考えが少なからずあるような気がする。

誰かのために、といった利他のなかに、
何かをしてあげられる、といったエゴが隠れている。

しかし、医療に限らず、多くの仕事は誰かのためになっている。
そして、もちろんそれは自分のため(生活、生きがいなど)でもあったりする。

だから、エゴがあったとしても、役に立ちたいと思うこと自体は、純粋に大切なことでもある。

自分という存在

じゃあ実際はどうかというと、役に立てない(立たない)場面も数多くある。

役に立ちたいと思っていると、役に立たないその瞬間に自分を見失ってしまう。

そして逆に、思い通りにいって、何かをできた気になってしまうこともある。その中には、自己満で終わってしまうことだってある。

どんなことだって、滅私奉公で頑張りつづけることはできない。
だけど、自分を強く押し出したときには、自分という存在を見失ったり、自己満に陥ったりする。

役に立つこと。それは目標ではない。

自分という物語

この本を読んで思ったことは、自分自身の物語をしっかり歩まないといけないということ。

しっかり。
そう書くと漠然とした正解のようなものがあって、それに自分自身が外れないように頑張る姿を想像してしまう。
でも決してそういうことではない。誰かが決めた価値観に沿って進むのではなく、自分自身の価値観をしっかり身につけなければならない。

それはつまり、正解なんてどこにもない自分だけの物語を歩むということである。

そして、自分の物語を歩むという決意は、他者との関わりの中で、大切にしたい姿勢でもある。
自分自身が自分だけの物語を歩んでいるからこそ、他者の物語を尊重することができる。

役に立ったかどうか決めるのは、自分ではない。
自分自身は何もできなかったと思っていても、その人にとっては何かしらの影響を感じている可能性だってある。
だから、他者の物語の中に、自分を多く求めるのではなく、いい意味で一歩引く姿勢がより良い関係を築いていく。

たとえ、家族であっても、親しい間柄であっても歩んでいる物語は一人一人違う。人の物語に首を突っ込む前にまず自分自身の物語についてを真剣に考えていきたい。

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