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ドライバー上達編 10

 ドライバー問題というのは、ずっと続いています。世界的に見てもドライバーが得意な選手というのは少ないと思います。日本で稲森選手のフェアウェーキープというのは脅威的ですが、他を寄せ付けないぐらいずば抜けて上手い訳です。飛距離が300近く出てしまう選手にとってはフェアウェーキープはかなりの何度になってしまいます。
 世界ランキングが上位の選手は飛距離が優れていてもコントロールまでは難しいみたいです。もちろ飛距離が出る選手はゴルフクラブが変化する前から、フェアウェーキープが悪いとは思いますが、振り難さは感じていなかったと思います。

 続きを書いていきます。

 ドライバーのスイング改造に着手してから3年ぐらいがたった時、新しいレッスン会場に移っていました。そこは練習場とコースが一体となったコースでした。
 そのコースはミドルコースでパー64、パー5が無いコースでした。とにかく狭くドライバーが打てない事もないですが、曲げればほぼO.Bになります。
なのでドライバーの精度を上げるといことに精一杯になってしまい、スイング改造というより合わせながらスイングしてしまう変な癖がつきそうでした。結局コースではあまりドライバーを振らず練習場では思い切りドライバーの練習に着手できました。そのかわりコースではスプーンやUTを打つ回数が増えていき、とても簡単に感じる様になっていきました。
 FWの練習して行くうちにFWの様にドライバーが打てれば問題ないのに、なぜかドライバーはFWの様には打てないものでした。そしてまた問題が起きて来たのが、FWの練習をしていくうちにドライバーの振りにくさがまたキツくなって来ました。FWが得意になればばるほどドライバーの苦手意識が高くなってしまいました。FWでは簡単に球が上がるのに、同じ感覚や少し変えたぐらいでまた球が上がらなくなってしまいました。

 スイング改造に取り組んでいる自分の目指すべきスイングをしていると、ドライバーは少しずつ改善されるのですが、FWやUT、アイアンが悪くなってしまいます。逆の事をするとその逆になってしまいました。
 ドライバーと他を違うスイングとして作るか、同じと考え同じ感覚を磨くか。これはいつでも問題、考え方として取り上げられますが、今は別の物と考えています。当時は別物と考えてスイングする事の方が難しく考えていたので、同じ感覚でスイングできる動きを見つけるべく練習していました。
 もちろん見つかりませんでした。なので試合や研修会に出るときはその場その場でなんとかしのいで、基本アイアンスイングで試合をしていました。結局スイング改造をしている様で、踏み切れずラウンドで何度も試してもいざとなれば昔の感覚に近いスイングで臨んでしまいました。
 それでも少しは何か細かい部分の感覚は変わっては来ていました。あまりローテーションをしなくてもアイアンがドローぽくなっていましたし、飛距離も以前とあまり変わらなくなって来ていました。ただドライバーは良くなって来ていたとはいえ、飛距離は以前の様にはなりませんでした。

 それでもスイング改造に取り組んではいましたので、練習やラウンドレッスンでは取り組んでいるスイングでラウンドしていました。そんな事をやっているうちに5年ぐらい経っていました。

 ほぼ試合に出なくなりレッスンのみのゴルフ生活になっていました。

 そんなとき勤めていた練習場が倒産し、レッスンの仕事をインドアに移ることになりました。
 インドアの練習場にはカメラやスイング解析、弾道測定などがあり自分のスイングの事が色々見えました。

 そこで初めて自分のスイングの細かいとこまで見れる様になり、何がどうなっているのかが分かる様になりました。自分が取り組んできた形と感覚は映像と似てはいましたが、細かい動きとか感覚は違っていました。テークバックの形、インパクトの形やフォローの抜けて行く方向、感覚と形は違うものだと知らされました。
 ここでスイング改造すれば感覚と形が整い、コースでのスイングと球筋の安定を得る事が出来るのではと思い練習により気合が入りました。
 コースに出てもインドアの感覚でスイングできましたし、違和感も無く振ることはできました。
 ただ以前よりはスイングの感覚がかなり良い感じになりましたが、コントロールと飛距離は戻ることはありませんでした。たまには納得のいくラウンドは出来ましたが続きませんでした。どうしてもコントロールが悪く感覚的に気持ち良く振り抜いてもO.Bになることはありました。
 するとまたスイングの安定と気持ち良さを追求してしまい、スイング改造してしまいました。こんな事を永遠に続けて行くのか疑問にも思っていました。試合には出ていませんから不安にはなりませでしたが、いつまで繰り返すのかは考えていました。スイング改造が癖になっていたと思います。

 道具もいろいろ試しました。重さや長さ、ヘッドのバランスを重くしたり軽くしたり。シャフトのフレックスもRにしたりダブルXにしましたがほとんど効果はありませんでした。
ただ一つだけ道具でハッキリとした効果があったのが、ブラッシーでした。
 工房の方から、地クラブでブラッシー(2W)があるから試してみると良いと言われ中古で購入し試しました。
 ヘッドサイズは270CCぐらいロフト12度、少しシャローに見えますが小さいので気になりません。テーラーのミニドライバーみたいな感じです。
 このヘッドに自分の好きなシャフトを挿れて44インチで作りました。これがなんとビックリ信じられないほど振りやすく飛距離も問題ありませんでした。ミスヒットすると飛ばないはありましたが、コントロールがよくO.Bになる事はまずありませんでした。感覚的にはFWと同じ感覚だったので振りやすさは最高でした。このブラッシーで試合にもいきました。このブラッシーを使えば今までのスイング感覚でラウンドできたので全てのクラブが近い感覚でラウンド出来ました。
 しかし葛藤もありました。現代ドライバーを振るためにスイング改造しているのに、これを使ってしまったら何の為にスイング改造しているのかも分からなくなってしまいます。そしてブラッシーはドライバーでは無いので今後ずっとブラッシーを使い続けることにも疑問がありました。
 振りやすさだけを考えたり、スコアを考えればこれで良かったのですが、やっぱり使うのはやめました。

 なかなかスイング改造はうまくいかないもので、どうしてもスイング感覚が良くなりませんでした。

次回に続く

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