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競技ゴルフと私 9

 競技ゴルフだけではありませんが、ゴルフのスタートするまでというのは、期待と不安が常にあります。
 スタートしてしまえば、その気持ちも何処かに行ってしまい全く忘れてしまうものですが。

 試合の前日は誰もが練習するとは思います。練習しない方が調子良いと言う方もいますが、それは良くないと考えてほしいです。
 前日に200球ぐらい打つのも練習ですが、50球程度でやめてしまう事もあります。どちらにしても球は打っておくべきです。
 
 前日にゴルフの練習の時に今までの練習の延長で練習するか、YouTubeや雑誌などで得た情報を練習し明日に成果を期待するか。
 いろいろと試行錯誤しながら明日に備えるとは思います。

 その練習中に良い感覚と、悪い感覚が出てくるはずです。
 そのどちらかの感覚が残ったまま明日のゴルフになります。そして当日の朝の練習場で前日とは全く異なった感覚が出てきてスタートする事もあります。
 
 今回はその事について書いていきます。

 中部の研修会の様な試合だったと思います。プロと研修生が混ざって行われる試合が年に4回程ありました。その研修会に参加した時の話です。

 前日は所属するゴルフ場にいましたので、そこで練習していました。
 ボールを打ったり仕事が終わってからいつもの様に皆でラウンドをしていました。
 その練ラン中に何かがズレてしまったのか調子が悪くなってしまいました。ラウンドから上がって、不安になったのでいつもの練習場に夜ボールを打ちに行き感覚を戻そうと練習をしました。練習が始まれば300球ぐらいは打ちますから、そのうち感覚はつかめます。ただこの感覚が今までと違った感覚になってしまいましたが、それでも悪くない感覚だったのでその感じのまま明日の競技に向かいました。
 当日、朝の練習場で昨日の感覚をイメージしながら練習に入ると全く当てれません。チョロやシャンクの様な当たりばかりになってしまい、練習場で皆から「イメージ悪くなるからやめてくれ」「普段どんな練習したらそうなるの」「その球なら優勝間違いないな」「今日コースデビュー?」いろいろ皆から言われ流石に自分も不安になって苦笑いしか出来ないぐらいでした。ジョーダンでも返す言葉がありませんでした。それぐらい酷い感じでいした。

 スタート時間が近づくにつれてドンドン不安になって行きました。しかし不安が解消される訳ではありませんから、ひたすら素振りをしてスタート時間を待っていました。この素振りをしながでもああじゃ無いこうじゃ無いと考えたり、もっと良い感覚を探してしまいます。そのうち取り敢えずこの感覚の素振りなら行けそうだなと無理矢理決めつけて、少しでも不安を取り除いてスタートに臨みました。

 そして不安最大の中ティーショットを放つと最高のショットが出ました。自分でもビックリ。当たった!奇跡!そんな感じでした。少し前に素振りで得た感覚でスイングした感じです。そのスイングも素振りの様に出来ていたかは分かりませんが
、それでも良い感じでスイングが出来、完璧なティーショットでした。
 前日の練習や朝の練習が全く意味がない感じで、今できる素振りでそのままスイングしただけです。前日とは全く異なっていました。
 
 そしてその素振り感覚のまま18Hを終えました。
 
 結果はパープレーぐらいで上位に入り賞金をもらいました。
 表彰式が終わり、朝の練習場の皆からあのショットでどうやってラウンドしたの?みたいなことを言われましたが、私としても不思議な感じでした。
 全く今までに無い感覚ではありませんが、前日やその日の感覚ではなく、スタート直前で得た素振り感覚でラウンドして結果が良くなってしまったのです。
  
 次の日、ゴルフ場で昨日の感覚を維持しようと練習しラウンドすると全く上手く行かず、一体昨日のゴルフは何だったのか不思議でした。
 こんな感じの素振りだったのに何故出来なくなってしまったか訳が分からず、また違う感覚で練習していました。
  
 当時練習すると言っても良い感覚を求めて練習するのが練習で、形を整えるとか動き方を良くするといった練習はあまりしませんでした。そもそも理論的な事は分かっている様で分かっていないので、それっぽいことを考えながら練習をしていました。
 例えばよくボールを見て打つ。ボールを見て打ったところで当たらないものは当たりません。ボールを見て打つことで良い球になるならとっくに皆良いゴルファーになっています。
 他にも体の回転や、動かし方、アームの使い方などいろいろあります。スイングの形を整えるといっても整ったからどうこうというのもありません。整っている様に見えなくても上手い人は上手いのです。結局理論ぽい様であまり関係の無い事ばかりだと思います。
 そんな事を考えたり意識しながら練習するのですが、感覚や球筋が悪いと違うかなと思いまた違う感覚や理論が出てきます。
 その繰り返しで練習するので、結局良い感覚を求め続けることになります。それでもある程度は上達するのですが、安定しません。
 実際ラウンドに出てみないと分からないのです。

 当時はそんな感じでした。
 プロや先輩達も良い感覚を持っていてそれを維持し続けるといった練習だったと思います。
 今はスイングを撮って見たり、何かと比べたり、弾道測定がありますから多少変わったのかも知れませんが、現実的には昔とそんなに変わって無い気がします。
 YouTubeなどでも何だかんだで以前と変わっていませんから。

 上達しない方は昔の私の練習と同じで良い感覚を求めて練習しているのだと思います。圧倒的に練習量が多ければそれでも何とかなるのですが、週1回ぐらいの練習だと何ともならないと思います。
 だったらボールはあまり打たずひたすら素振りをしている方が上達します。
 要するに何の練習をすれば良いのかが分かりにくいのがゴルフです。
 形を整えることは必要だとは思います。見た目の問題もありますから。
ただ整えたところで結果は分かりません。
 良い感覚を求め練習しますが、続けれるかどうかが問題になってきます。少し悪くなってしまうと間違いじゃないかと思い感覚を変えようとしてしまいます。
 この繰り返しから脱却することは非常に困難です。
 レッスンを受けていても難しいかも知れませんね。
 
 レッスンを受けて練習場では良い感じになってとしても、コースに出て結果が出ないとレッスンを疑ってしまうものです。
 現実レッスンも合う合わないは起きてしまいますし。

 結局何どうであれ、素振りの回数が多い方から上達していくのだと思います。
素振りの感覚が一番変わりにくいとも思います。

 スタート前に素振りをして1Hに向かうことがいいかも知れませんね。

以上です。





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