声は食器

メインを美味しくいただいてもらうために

あなたは声をどれほど重要と思っているだろうか。
確かに声は声そのものを鍛えたところで人の心を打ったり、クロージング成約率が上がるわけでもない。

だが今回知って置いてほしいのは、声があなたに与える印象の持つ大きさを考えてほしいのだ。

私は物事をよく料理に喩える。
その理由はマンガ「美味しんぼ」を幼少期から読んで育った影響も大きく「料理は理を料るもの」と人としての器をはかるとてもいい基準という考えが根幹にあるためである。

さて、声は食器という考えをどのように解釈していこうか。

あなたがレストランで食事をしようとしたとしよう。
まずその店に入るかどうか決めるのは外観だろう。
もちろん内装と外観が一致しているかはわからないながらも、少なくとも外が綺麗になっていなければ内側も綺麗と思わないのが人間の精神というもの。
もちろん今の世の中レビューである程度食事の内容は評判という形で知ることができるが、いざ調べて現地に行ってみて店先にゴミが溢れていたらその時点で帰るだろう。

まず店に入ってもらえるかどうか。
最低限、人を不愉快にしない外観は必須なのである。

そして、そのお客様が定着してくれるかどうかは、その料理の質に寄るだろう。
もちろん、その料理の味は好みに寄って好き嫌いがある前提である。
それでも好き嫌いを越えたレベルで味の質から逃げることはできない。
それは散見される、メシマズと呼ばれる調理人の存在である。
その人たちが何をしているのかというと、レシピに独自のちょい足しをすることである。
非常に余計なことであるために、メシマズにならないためには自分の考えを足さないというのはおいしい料理を作るために必須である。

さて、料理のレシピがそのレストランのキモとなるのは間違いないだろう。
料理がおいしくなければ客足が途絶えてしまうのは誰にでも考え付くだろう。
つまり、どれだけ外観を整えても、料理が美味しくなければそもそもとして話にならないのだ。

さてここまで料理の話をしてきたがそれぞれをコミュニケーションに当てはめていこう。

まず外観はそのまま見た目になる。
初めてお会いするときに、あなたのことを見て清潔感を覚えるのかという点である。
初めて会った時、二度目三度目でも同じだが、会って不愉快にしない程度の身だしなみが必要なのだ。

次にレシピこれは話題と考えていただいてよいだろう。
話が面白い人は同じ話題を何度聞いても面白い。
それはちゃんと面白い話を面白いまま再現しているからである。
余計なことをせず、レシピ通りに作っているから美味しいのだ。

さて今回の記事は「声は食器」
これはどういうことか。
どれだけ美味しい料理も素晴らしい外観も、皿が汚ければ台無しである。
それは高級フレンチが100均の食器を使っていたら、途端にグレードが下がってしまうだろう。
味自体は変わらない。それでもなんとなく損をした気持ちになってしまう。

もうお分かりだろう。
見た目が外観。
トークスキルがレシピ。
それだけでは最上ではない。

料理を盛る皿…つまり声が整っていないとせっかくの話が聞き流されてしまうのだ。
実際にレストランで皿が汚かったらクレームを入れる人もいる。
確かに皿が美しくても客足が伸びることはない。
だが、美しくないと客足が遠のく理由になる、声。

ここまで重要ということはほとんどの人は知らない。
つまりほんの少し鍛えるだけで、他の人と差別化できるブルーオーシャンの分野ということをもっと知ってほしいのだ。

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