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wedding ring "moonlight"

昨年の1月に石川県をご旅行の際、ザクロ文庫にお立ち寄りいただいた新郎新婦。その後、「無事に入籍しました」とのご報告。そして、晴れて結婚指環を作りたいと、今年の3月からやり取りを進めていきました。

おふたりの生活拠点が東京と茨城のため、じっくりと本腰を入れて取り組み始めたこの春。指環作り、写真撮影の準備に結婚の実感も日増しに高まり、濃密な時間が始まりました。

昨年にお会いした時は、思い立って出発した自由気ままにふらりと出掛けた旅の最中で、和倉温泉に行ってきたところだと。ザクロ文庫に指環の相談に訪れたのも「不思議な感じ」がするとおっしゃっていたのを思い出します。

そんなおふたりのご結婚指環は、すっきりとした平打ちで、幅も2.5ミリのお揃いのデザイン。普段ずっとはめるので、極力シンプルに。

ただ、こだわりのポイントがひとつ。ふたつの指環を合わせた時、内側に十三夜月が繋がるように、ということ。イラストと配置図を描いていただき、レーザー刻印で入れました。

描いていただいた十三夜月を内側につながるように

満月になる前のお月さま。その完璧ではない未完成ゆえの美しさは、古来より日本人の心に響き、豊かな感性を育て、磨きます。これから満ちていく、というところにもおふたりの今の気持ちを記す指環にぴったりだと思います。

お月見をする中秋のころは台風や秋雨の季節で「中秋の名月、十年に九年は見えず」と言われるほど。約ひと月後の十三夜のころには、天気も安定して空気の澄んだ秋晴れの空に「十三夜に曇りなし」という言葉も。

そんな曇りのない夜空から降り注ぐ月明かりがおふたりを照らずイメージから、"moonlight"(月光、月光に照らされた)の言葉を選びました。いつも一緒に並んで見上げる夜空から、やさしく微笑むように語りかけてくれるようなお月さまがおふたりを見守るようにと願いを込めて。

そして、豊かに満ちていく人生をおふたりで、これからもずっと歩んで行かれますように祈っています。おふたりの純粋で、瑞々しい気持ちは、いつまでも曇ることなしです。

wedding ring:Pt

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