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今更ながら黒鉄の魚影を見た感想と考えたこと

今年、コナンの映画が念願の興行収入百億を達成した。コナンの映画はここ数年、百億行くか?行かないか?という状況が続いていたので、多くのコナンファンがこの結果を喜んだと思うし、もちろん名探偵コナンという作品のファンである私も本当にうれしく感じた。


黒鉄の魚影は本当に面白い作品だった。
初めてこの作品を観たときの興奮はなかなか忘れられるものではない。映画を見終わったあとしばらく鳥肌が立っていて、このまま映画館の外に出ると一人でニヤニヤしている不審者が完成してしまうと思いしばらく映画館のトイレの個室にこもって余韻を味わっていた。(この行動も十分不審だとは思うが、もうこれ以上どうしようもできないのでしょうがない…)


物語の進行の仕方も本当に良かったし、コナン君(推し)が本当にかっこよかった。
そして何より原作をリスペクトしているところが本当によかった。コナン君や蘭ちゃんに対する哀ちゃんの心情などが原作に非常に忠実に描かれておりとてもとてもよかった…。

メインヒロインは蘭ちゃんだが、やはり世間一般的には哀ちゃんの方が人気が高い。また哀ちゃんはコナン君に片想いしているということもあってか、コナン君と哀ちゃんを恋愛的にくっつけたがる層もなかなか多い。
私としては、新一君と蘭ちゃんの恋が実って、哀ちゃんとコナン君は一番信頼できる相棒という関係性がベストだと思ってしまうのだが、一つの作品の中でも恋愛に関してはファンの中で意見が割れることも多いので仕方がないと思う。
ただ、仮に今回の映画の監督が恋愛ありのコ哀になってほしいという考え方で監督の趣味を全面に出された作品を公開されてしまうとコナン君と哀ちゃんの恋愛が公式に認められたということになってしまう。コ哀を前面に出した映画だったらどうしようと映画を見に行くまでは不安に感じていたが、それは杞憂であった。
この映画を観たとき、この映画の監督は絶対に新蘭推しだな…と感じた。
少なくともこの映画は哀ちゃんが中心であると宣伝をしながら、新蘭を推している映画だなと感じた。

哀ちゃんに関しては原作を読んでいると、
・哀ちゃんがコナン君に恋愛感情を持っている。➡わかる
・哀ちゃんが蘭ちゃんのことを姉のように感じている。➡わかる
・哀ちゃんが新一君(コナン)は蘭ちゃんに夢中だということを知っている。
・哀ちゃんが新一君と蘭ちゃんの恋を応援している➡???

という感じで、哀ちゃんは身を引いただけで新一君と蘭ちゃんの恋を応援しているのかという部分はあまりはっきりと描写されていなかった気がする。
だが今回の映画を見て、確実に哀ちゃんは新一君と蘭ちゃんの恋を応援しているのだなと分かった。コナンが自覚していないキス(人口呼吸)まで律儀に蘭ちゃん返すなんて本当にコナンと蘭ちゃんのことが大好きで、応援したいと思っているのだなと感じた。このシーンを観たとき私はうれしすぎて思わず「同士ー!!」と心の中で叫んでしまったが、130億の女 哀ちゃんに対して「同士」はおこがましすぎたかなと少し反省している。
好きな人たちのためなら身を引いてしまう哀ちゃんだが、いつか本当に好きな人と結ばれたらいいなと思う。このまま家族のように阿笠博士を慕って一緒に暮らし続けるのもいいし、全く別の相手と恋愛関係を持つようになるのも良いと思う。恋愛の相手で今一番フラグが立ってるのは比護さんかな?光彦はなぜか最近引き気味だしな…。高校生くらいになったら光彦が本気出してくるかも。


ここ数年のコナン映画は、コナンというよりもむしろゲストキャラのほうが目立つように描かれていた。赤井さんや安室さんなどのゲストキャラは人気がありファンも多いので前面に出したくなる気持ちもわかるが、私としては「コナン」の映画を見に来ているのであって、安室さんや赤井さんのことはそこまで前面に出さなくてもいいのでは…?と少し歯がゆい気持ちを感じていた。
だが今年の映画は本当に「コナン君」がメインだった。本当にどの場面のコナン君も最高にかっこよかったし可愛かった。特に灰原がさらわれて慌てていたのか普段の彼ならしなさそうなミスや行動をしてしまい、阿笠博士になだめられているシーンがよかった。いつも完全無欠と言っても違和感のないコナンがミスをしてしまうのはなかなか珍しい。コナンの魅力が存分に詰まった映画だと思う。
…というか今年の映画、心情描写が本当に細かくて好き。


ピンガは敵キャラとして本当に良いキャラクターだったと思う。黒ずくめの組織の人は全体的に冷静で落ち着いている人が多いというイメージだが、ピンガは本当に敵キャラらしい行動とセリフ、そして凶暴さがあったと思う。

ピンガの声も非常に良かった。まさか(中身まで)同一人物とは思わなかったし、改めて声優さんってすごいなと感じた。(←ネタバレを防ぐため一応あやふやな表現にしておきます。)
ピンガの声に感動した私は、「魔入りました!入間君」にまで興味を持ってしまい、とうとう沼にはまってしまった。漫画も全巻買ってしまった。常に金欠の学生にとってはなかなかの痛手だが、好みの漫画と出会えたので満足だ。声優さんには感謝しかない。

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