家出を失敗した小学6年生

行く宛ては、

田舎のおばあちゃんの家くらいしかなかった。


車で1時間半くらいの所に、

行き方も知らない私が

自転車で行けるわけがなかった。


全く違う方角に辿り着いた私は夜を迎え、

公衆電話で家に連絡をした。


母親が車で迎えに来てくれた。

自転車も積んでくれたと思う。

涙が出た。


理由を聞かれると、

「学校に行きたくなかった」

と言ったけど、本当は、家も嫌いだった。


居場所なんてなかった。

あの時の事は、

忘れない。



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