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2782 セリアについて

セリアの2024年3月期の連結決算が出たため、その内容について語ります。
連結決算は売上高2232億、営業利益151億円、経常利益153億円、純利益98億円でした。
これは2023年に比べ、経常利益においては1.9%の減益でした。
しかし、初期の会社予想は経常利益130億円でしたので、
10%以上予想よりも高く進捗したことが確認できます。
これはセリア店舗全体で取り組んでいる業務効率化の一環であるセルフレジの導入が挙げられます。
現在、セリアの全店舗は直営店とFC店合わせて2023店舗ありますが、
そのうちの1955店舗でセルフレジが導入されています。
これにより生産性が向上し、会社予想より経常利益が増加したと思われます。
そのため、セルフレジの導入に関する投資に関しては、来年は少なくなる可能性があります。

話は変わりますが、今回セリアについて投稿しようと考えたのは
財務の良さにあります。
セリアの総資産は1327億円ですが、そのうち現金は551億円であり、
さらに有利子負債を持っていないのが特徴であります。
また、負債合計が306億円でありますから、現金が負債を上回っている企業であります。
但し、本決算のフリーキャッシュフローは60億円でありますが、そのうち
59億円は財務キャッシュフローで使用されていますので、よりキャッシュが潤沢になるには業績を回復させる必要があります。
ここでネットキャッシュは610億円です。
計算式は(流動資産+0.7×投資有価証券-負債-0.3×在庫資産)としました。
5月19日現在のセリアの時価総額は1980億円ですので、
ネットキャッシュ比率は31%とほどです。
キャッシュリッチではありますが、ネットキャッシュは低いです。
来季の予想は経常利益においては1%程度の減益のため、あまり変化は見られない印象です。
また、海外展開などは行っていないため、
今後、アメリカの利下げや原油価格が低下したときにどれだけ業績を回復することが出来るかが株価上昇のカギを握っていると考えています。
以上でセリアについて分析を終了します。


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