#149 落語家(2017/02/17)

前回がちょっと重いテーマだったので今日は金曜日ということもありは軽めのテーマ。落語家のざっくりです。

落語といえば一つの団体になっているかと思いきや、主だったものは関東で4つ(落語協会、落語芸術協会、五代目圓楽一門会、落語立川流)関西で1つ(上方落語協会)あります。

各協会および団体に所属する落語家さんは合計で831人

・落語家の数 831人

各団体ごとに見ると

・落語協会     285名

・落語芸術協会   165

・五代目圓楽一門会 59

・落語立川流    59

・上方落語協会   263

となっています。

笑点で有名な桂歌丸さんは落語芸術協会の会長を努めています。

笑福亭鶴光さんは上方落語協会と落語芸術協会の両方に所属していますので重複カウントされています。

それぞれの設立を見ると

落語協会               1927年設立

落語芸術協会(前身の日本芸術協会)  1930年設立

五代目圓楽一門会(前身の落語三遊協会)1978年設立

落語立川流              1983年設立

上方落語協会             1957年設立

落語芸術協会の前進の日本芸術協会は上方落語で当時人気だった柳家金語楼が東京の寄席に上がることができなかったので吉本興業が中心になって設立されたと言われています。五代目圓楽一門会の前身の落語三遊協会と落語立川流はともに真打昇進に係るトラブルが元になり落語協会から分裂する形で設立されています。

そういうことで真打審査はそれぞれ別に行われていてその基準も別々になっています。

この真打・二つ目・前座という身分は実は東京の落語界のもので上方落語にはないんですね。(びっくり!)

上方落語にも戦前は前座・中座・真打というランクがあったようですがいまではそれはないそうです。(とは言えキャリヤによる香盤(順序)は上方落語協会内ではあるようですが公表はされていません)

・東京の落語会のランク

 真打・二つ目・前座

・上方の落語会のランク

 (特になし)

東京の4団体に所属する568名の落語家さんのランクを見ると

・真打  352名

・二つ目 76

・前座  139

となっていて真打が一番多くなっています。(前座の前に協会に登録されていない前座見習いという人たちがいるので、実際にはもう少し多くの人が関わっています。ちなみに、前座見習いは楽屋にも入れません)

落語芸術協会の説明によると

前座は寄席で一番最初に高座に座るので前座といい、もろもろの雑用(掃除やお茶出し、太鼓打ち、高座返し、鳴り物など)も行ないます。また着物は着流しで紋付きではありません。

二つ目は文字通り高座に二番目に上がる落語家で、雑用がなくなり、紋付きをを着て羽織・袴を着けることができるようになります。

真打は寄席で一番最後に出る資格がある落語家のことで、弟子を取ることができるようになります。

落語家のといえば独特の亭号を名乗っていますが、落語家の多い順に並べてみると

1.桂   184

2.三遊亭 141

3.笑福亭 70

4.柳屋  67

5.立川  58

6.林家  56

以下、古今亭(28)、春風亭(27)とつづいています。桂のうち140名は上方、また笑福亭は70名全員が上方落語になります。

【追記】

ちなみに、現在人間国宝(厳密には重要無形文化財「古典落語」保持者)として登録されているのは柳家小三治のみ。これまでには柳家小さん、桂米朝が人間国宝として登録されていました。

なかなか行くことがないかもしれませんが、たまには寄席に行ってみるのもいいかもしれませんね。

では、お後がよろしいようで。。。

Source:

一般社団法人落語協会

http://rakugo-kyokai.jp/variety-entertainer/

公益社団法人 落語芸術協会

https://www.geikyo.com/index.php

公益社団法人 上方落語協会

http://www.kamigatarakugo.jp/

wikipedia 円楽一門会

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E6%A5%BD%E4%B8%80%E9%96%80%E4%BC%9A

wikipedia 落語立川流

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%90%BD%E8%AA%9E%E7%AB%8B%E5%B7%9D%E6%B5%81

国指定文化財等データベース

http://kunishitei.bunka.go.jp/bsys/index_pc.asp

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?