短編小説【クール・キャット・テイル】
お題を出しますので、それに沿って短編をお願いします!お題⑭:氷
私はかつて、フロスティという猫を飼っていた。フロスティは変わり者で、冷たい水が好きだった。ただ冷たいだけでなく、氷の塊がお皿の中でボコボコと音を立てていて、まるでネコサイズの海に浮かぶ氷山のミニチュアのような状態だった。そして、その氷の塊に興味津々で手を伸ばし、冷えた水を飲み干すのである。
ある寒い冬の日、私とフロスティは、古びたソファで暖炉の音を聞きながら身を寄せ合っていた。私は、庭先で見つけた古い革装の本