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minneやCreema登場以前のハンドメイドのネット販売

スマホケース制作の雑貨番号202です。今回は個人のネット販売についての昔話を…。

個人の作ったハンドメイド品が売買できるマーケットとして日本で有名なサービスは、minne(ミンネ)とCreema(クリーマ)が双璧でしょう。

Creemaのスタートは2010年。minneのスタートは2012年です。

Creemaやminneが登場する以前は、個人がハンドメイド品をネットで売るなんて考えられなかった。」というような言説を見てしまったのが、今回の記事執筆のきっかけです。

インターネットオークションの登場

昔はオークションと言えば、美術品や骨董品の売買くらいしか耳にしなかったでしょうか。「有名画家の作品が〇〇億円で落札!」などは、バブル期のニュース番組で耳にする機会がありました。

また、アンティーク系雑誌の巻末などに「〇月日〇日に〇〇で、アンティーク家具のオークション開催!」という情報が掲載されていました。

業者向けだと商品の仕入れがオークション式だったりしますが、オークションは一般人にはあまり馴染みの薄い商取引でした。

その状況が変わるのは1999年。1999年は、日本のインターネットオークション元年と言える年だと思います。

Yahoo!オークション、ビッターズ、楽天フリーマーケット、eBay Japan、MY-TRADEなどといったインターネットオークションサービスが次々と登場しました。

話は脱線しますが、MY-TRADEは非常に先進的な取り組みをしていましたね。

上記は1999年のネット記事。

損害保険サービス「セーフティ」は、落札額の2%の保険料を支払うと、代金を送金したが商品が届かない、もしくは売り主に発送したが入金がない、といったトラブルが生じた場合に、保険金として代金全額と、負担した送料などが支払われるというもの。保険総額の上限は5万円。

2020年になった現在でも需要が高そうなサービスですね。

minneやCreema以前はYahoo!オークション

minneなどのハンドメイドマーケット登場以前の、ハンドメイド売買の主戦場はYahoo!オークションでした。いまでもYahoo!オークションをメインに活動されているハンドメイド作家さんも多いです。

以下は、2004年のYahoo!知恵袋の質問と回答。

以下は2009年のYahoo!オークションのインフォメーション。

Yahoo!オークションのハンドメイドカテゴリへの出品が無料になる施策です。Yahoo!オークション側も、ハンドメイドの出品に力を入れていたことがわかります。

個人でネットショップを開設

個人・法人問わず「電子商取引」という言葉が脚光を浴び始めていました。

Yahoo!オークションなどのサービスを利用せずに、個人でネットショップを開設される方もいらっしゃいました。シルバーアクセサリーなどを売っている方がいらっしゃったような記憶があります。

CGIショッピングカート

1990年代で個人のネットショップを開設する場合、CGIという仕組みを利用したショッピングカートを自身のホームページに埋め込むのが主流でした。

上記はCGIショッピングカートの一例として挙げています。「ショッピングバスケットプロ」というカートです。初版の登場は1999年と書かれています。

現在では、この手のショッピングカート式は少なくなりました。見かけるとしたらFC2ショッピングカートくらいでしょうか。

ネットショップ構築CGMやASP

2000年代に入るとCGMというシステムが人気になってきます。ネットショップ系のCGMもいくつか登場します。

有名なのは「 osCommerce(オーエスコマース)」、「Zen Cart(ゼンカート)」、「EC-CUBE(イーシーキューブ)」あたりでしょうか。

私はZen-CartとEC-CUBEで、個人のネットショップを立ち上げたことがあります。(ぜんぜん売れなかったですけどね!)

このときの経験があるので、集客力やセキュリティのしっかりとしたminne(ミンネ)のありがたさが身に染みています。

また、2005年頃からASPというサービスでネットショップを構築することが増えてきましたかね。カラーミーショップとか。

この分野では、今後はshopifyが台頭しそうな予感がします。

補足すると、ホームページ作成ソフトにもネットショップ機能が付き始めた時期でしょうか。「ホームページninja」とか「ホームページビルダー」といったホームページ作成ソフトが人気だった記憶があります。ホームページビルダーは、今でも人気の高いソフトですね。

このようにminneやCreema登場以前にも、ハンドメイドのネット販売というのは存在していました。

海外に目を向けると「Etsy」というハンドメイドマーケットが2005年にオープンしています。たぶんminneやCreemaはEtsyがモデルになっていると思います。

2010年代はハンドメイドマーケットが乱立

2010年代になると、minneやCreemaなどのハンドメイド特化型マーケットが雨後のタケノコのように乱立してきます。「tetote(テトテ)」や「クラパカ」、「dクリエイターズ」、「ユザワヤマーケット」などなど…。現在も残っているサービスは数少なくなりました。

2020年代は、どのような動向になるのか楽しみです。

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