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日本酒お燗づけの奥深さを改めて思う

standfm(スタエフ)でこちらの内容を熱くお話ししてます。

西池袋Nishiike Martで出店してひと月


西池袋のNishiikemartさんで出店を開始してから昨日で1ヶ月が経った。と言っても毎週日曜日しか営業していないので6日間の営業のみです。


しかし、この少ない期間でも多くの日本酒好きなお客さんが来てくれて、日本酒のお燗を出す機会もたくさんいただきました。


僕はお燗飲んでもらって「うまい」「美味しい」って言ってもらえることが何よりの喜びであるなぁと改めて痛感しているところです。

試行錯誤してつけたお燗に「うまい」のひと言はほんと嬉しい☺️


昨日はお燗つけ仲間の友人がまた訪ねてきてくれました。その友人とはお燗を美味しく飲めるジョーズマン2号で共に一人で来ていて隣の席になり、お燗好き同士で親しくなり、それ以来の仲です。


毎回、訪ねてきてくれると「なにか」と一言注文をいただき、お燗を出します。選ぶところから全てがスタート。いつも、選ぶのと燗づけは緊張感が伴います。


選んで、冷酒、冷やの状態で少し飲んでもらい、お燗をつけ始めます。


温度を高めていく過程で香りをかいでいきます。大抵の日本酒は温度を高めていくと冷酒でほんのり香っていたものがブァっと大きく香ってくることが多いです。


一つはその香りで良い温度帯を見つけていきます。


香りが強くなるお酒は冷酒で美味しくなるように設計されているお酒は比較的早い段階で香りが立ってくるので、早い段階で味見をしていきます。


あとは、口に入れた時に優しい口当たりになるか?をポイントに良い温度帯を見つけていきます。


香りがあまり強くなく、複雑な味わいのものは、温度をアルコールの沸点近く78度くらいまで上げていくものもあります。高温のお燗していくとシャープな味わいになり、洗練されて、奥にある旨味に到達できるようなイメージです。


あと、苦労しているのは温めると美味しくなるのは間違いないんですが、温度を上げることで、ピリピリとアルコールのとげと酸味を強く感じるときがあります。


これはお酒によって原因がまちまちなために都度解決方法を探しながら、口当たりが優しくなるように工夫しています。


例えば、徳利とちろりを日本酒を往復させてる事で空気に触れる面積を増やして、丸みを出していく。

とか、

常温の状態のお酒をちろりに追加して温度を落ち着かせて柔らかさを出していく。

とか、


高温まで一気に高めてしまい、状態を確認。コレで良ければ、高温で。燗冷まししたほうが丸みが出そうと感じる時は、少し時間を置いて温度を冷ます。


こんなことをしながら、口当たりが優しい状態を最高の状態を探して、お出ししています。


こんな感じで友人にお燗をお出しして、毎回のリアクションが気になってしまいます。笑顔で「うまい」と言っていただけた時がほっとして嬉しい瞬間です。


特に普段お燗にはしないような冷酒でスッキリ飲むお酒などをつける時はつけ慣れていないことも、試行錯誤して出すときも緊張します。


そういうものを「うまい」と言ってもらえた時はさらに嬉しいですね。

お燗が美味しいはそれだけで良いお店



最近、お燗が飲めるお店を調べては行くようにしています。お燗は人につけてもらえば絶対に美味しいを体感できたらと思い、通っています。


この数ヶ月で約10店舗位でしょうか。お燗を飲ませてくるお店を訪ねてみましたが、ほんとに美味しくつけてくれるお店は少ないように感じました。

どのお店も料理は美味しいんですが、お燗での感動はあまり得られなかったんですよね。


そんな中、横浜の関内にある「やぶや」さんはエスニック料理とお燗を合わせてくれるお店で行きたい行きたいと思っていてようやく実現したお店ですが、どのお燗も口当たりが優しく、香りもしっかりと立っていて、感動したんですね。

やぶやさんのお燗場




まだまだ自分もお燗のレベルを高められる要素があるなと痛感させてもらえたお店です。

少し遠いんですが、今月はコースではなく、日本酒バーになる金曜日かなるとのことで、通ってみようと企んでいます。


お燗にはしっかりと美味しくつける技術があると痛感した数ヶ月でもあったのでまだまだ精進してまいりたいと思います。


やはり、誰かにお燗をつけるというシチュエーションがレベルを上げていく良い場だと思えているので、ぜひお燗を飲みに来てくださいませ。愛情込めて、お酒を温めさせていただきます。

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