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自社マーケティングは支援会社の真の実力が試される

私は広告代理店・Web制作会社・BtoBマーケティング支援会社など、様々な支援会社で働いた経験がありますが、支援会社ではクライアントワークはできているのに自社マーケティングはできていないという現象がよくあります。「医者の不養生」ともいうべき現象です。

  • Web制作会社なのに自社のコーポレートサイトのクオリティが低い

  • CRM支援会社なのに顧客管理がきちんとできていない

  • SEOコンサル会社なのに自社サイトでキーワード上位を取れていない

  • etc.

私自身、数年前にCRM支援会社とWeb制作会社で働いていましたが、前者では社内でCRMの二重管理が起きていましたし、後者では制作事例などをWebサイト上で全然発信できていませんでした。

この手の現象は支援会社で働く人なら皆経験があるでしょうし、「忙しくて自社マーケティングに手が回らない」というのはもっともらしい理由ですが、実は手が回らないのではなく、自社マーケティングができていないことも含めて支援会社の実力ではないかと思います。いくつかの理由で、自社マーケティングはクライアントワークよりも難易度が高いからです。

  • クライアントワークであれば意思決定をクライアントに委ねられるが、自社マーケティングでは意思決定も自分たちで行う必要がある。

  • クライアントワークであれば自社の得意分野(SEO支援会社であればSEOのみ)に注力できるが、自社マーケティングではマーケティング全体を設計する必要がある。

    • 苦手分野を社外に委託もできるが、ディレクション責任は結局自社が負う。

こう見ると、自社マーケティングとは「意思決定」「全体設計」「社外ディレクション」など高難易度な業務であることが分かります。支援会社が自社マーケティングをできていないのは、単なるリソースの問題ではなく、これらのスキルを備えた人材の不足が大きいでしょう。

私の観測範囲で昨今のクライアントニーズを見ると、個々の施策についてはnoteやウェビナーで方法論を学び、自走できるクライアントが増えているため、上記のような業務を頼めるパートナーが欲しいという声が増えています。今後支援会社に期待されるのが「意思決定」「全体設計」「社外ディレクション」だとすると、自社マーケティングとは支援会社の真の実力が試される場といえるでしょう。


私のマーケティングの仕事については下記の記事をご覧ください。

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