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小笠原に3週間旅行した理由

私は今年7/3から7/21までの3週間、小笠原諸島に旅行していました。小笠原に1週間行った人は多いですが、3週間も旅行していた人間は珍しいでしょう。なぜこんなに長期滞在したのか?

実は、私は2019年9月と2020年3月にも小笠原に行っています。この2回で主要な観光スポットとアクティビティをこなしたのですが、いくつかやり残したことがあったので、今回はそれを達成しようと考えたのです。

(1)南島に上陸する

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南島とはガイド同伴のツアーでのみ上陸できる無人島なのですが、波が荒いときは上陸できません。私は過去ツアーに2回申し込みましたが、台風で波が荒く、2回とも上陸できませんでした。そこで、今年こそは南島に上陸したいと考えていたのです。

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南島の入り口の湾にある岩礁。波が穏やかなときのみ、この岩礁を通り抜けることができます。

(2)マッコウクジラを見る

小笠原近海には色々なクジラが生息していますが、ホエールウォッチングで見ることができるのはザトウクジラとマッコウクジラです。

ザトウクジラは出産と子育てのために春先に小笠原に来るのですが、それを狙って2020年3月に小笠原に行き、ザトウクジラを見ることができました。そこで、今度はマッコウクジラを見たいと考えたのです。

※マッコウクジラは小笠原の沖合に年中生息しているのですが、波が穏やかな夏でないと見に行くことができないので、ザトウクジラとは見られる時期がずれています。

くじら

潜水の際に尻尾を見せるマッコウクジラ

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クジラのついでに見かけたミナミハンドウイルカの親子

(3)硫黄島を見る

硫黄島は南島と違い、上陸ツアーすら開催しておらず、一般人は立ち入りできない島なのですが、硫黄島の近海までクルージングするというツアーが開催されています。

このツアーは他と違って日程が限られており、今年は7/3に小笠原に着いた船が、その夜に硫黄島まで行くという予定でした。なので、7/3に小笠原に行くことにしたわけです。

※結局、コロナ禍でツアーが中止になったので、硫黄島は見られませんでした。

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小笠原村のサイトから引用。一般人は船から見ることしかできません。

南島とマッコウクジラを見られるまでツアーに参加する

目的が上記3つだけなら、3週間も滞在しなくても良いのでは? と思われそうですが、そうではありません。

前述の通り、南島とマッコウクジラを見られるかどうかは波や天候に左右されます。実際、私は過去に南島ツアーに2回申し込みましたが、波が荒く2回とも上陸できませんでした。なので、何度か申し込まないと見られない可能性が高いのです。

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2019年に小笠原に旅行したときのツアー。こういう荒波だと南島もマッコウクジラも無理。

小笠原に旅行する場合、最短で3泊6日(いわゆる「1航海」)になります。マッコウクジラのツアーは南島上陸とセットになっていることが多いのですが、朝9時頃〜夕方16時と丸1日かかるので、3日すべてツアーに申し込んだとしても、チャンスは最大3回です(3日連続だと体調を崩しそうなので、現実的には2回でしょう)。

そこで、滞在期間を3泊6日ではなく3週間にしました。3週間あれば、ツアーに4〜5回は申し込めるので、南島やマッコウクジラを見るチャンスが1回はあるだろうと考えたわけです。

※結果、ツアーに参加したのは7/4と7/11の2回でした。南島は2日とも上陸できましたが、マッコウクジラは7/4では見ることができず、7/11に無事見ることができました。この時期は海がべた凪であったのと、7/11は朝から沖合にマッコウクジラの群れがいたらしいので、天候に恵まれていました。

3週間で小笠原の生活を味わう

硫黄島ツアーは中止になったものの南島とマッコウクジラを7/11に達成したので、後の日程はあまりツアーに参加せず、小笠原の生活を味わうことに使いました。

私は過去2回とも3泊6日で小笠原に行きましたが、これだと時間が無いので、観光スポットやアクティビティの予定を詰めこみました。落ち着いて小笠原で過ごす時間がなかったわけです。今回、目的を早くに達成できたので、小笠原でゆっくり過ごす時間をとれて良かったです。

例えば、小笠原では晴れの日に突然にわか雨が降ることがあります(調べると、沖縄でもあるようですね)。いわゆるスコールなのですが、短期間の旅行だと、雨は「予定を妨げる害悪」でしかありませんが、長期旅行だと、雨で外出できないのもまた楽しみです。

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写真だと分かりづらいですが、スコールで霧がかかっています。

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船の出港翌日に休みになる飲食店が多いので、どこでもランチを食べられず、どん兵衛とペットボトルのお茶で昼食をしのぐ。長期間の滞在なら、たまにはこういう貧乏旅行も悪くないでしょう。

箏と三味線を弾く

今回、初めて旅行に箏と三味線を持参しました。1泊2日の旅行なら自宅に置いてゆくのですが、3週間も練習しないと腕が鈍るので、重い荷物でしたが持って行きました。

ツアーが無い日に練習していたのですが、外で練習していると、島民の人に声をかけられることがあります(小笠原には和楽器店が無いので、箏や三味線を見る機会はほとんど無いでしょう)。こうして島民の人と交流が深まるのは楽しいですね。そのうち、島で演奏会でもさせてもらえないでしょうか。


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ガジュマルの木の下で箏と三味線を練習する。

秋と冬に小笠原に行きたい

2019年9月・2020年3月・今年7月と、小笠原の春と夏は体験できたので、残りは秋と冬です。

秋と冬は海のレジャーがしづらい上、台風の多い時期なので、観光としてはオフシーズンにあたるのですが、「小笠原の生活を味わう」という観点では、オンシーズンだけではなくオフシーズンも体験すべきだろうと考えました。来年の秋・冬に、また小笠原に行こうと思います。

母島に長期滞在したい

小笠原の有人島は父島と母島の2島ですが、今回、長く滞在したのは父島のほうで、母島には4日ほどしかいませんでした(南島やマッコウクジラのツアーは父島でしか参加できないため)。今度小笠原に行くときは、母島にも長期滞在したいですね。

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母島の南崎。父島に比べるとツアーが少ないですが、手付かずの自然が魅力です。

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