他人を信じても、他人の仕事は疑うべし
マーケティングやWeb制作の仕事をしていると、こんなディレクターをたまに見かけます。
デザイナーが作ったデザインを確認せずにクライアントに提案する
エンジニアが実装したサイトをテストせずにクライアントに展開する
広告運用者がまとめた提案を確認せずにクライアントに展開する
etc.
※ディレクターに限らず、皆さんが上司に依頼されて何か成果物を作った際、どう見てもきちんと確認していなさそうなのに「OK」と言われた経験があると思います。
その理由を聞くと、「デザインについては○○さん(デザイナー)に任せているから」「××さん(エンジニア)を信用しているから」というものが多いです。一見聞こえは良いですが、単に他人の仕事に無関心なだけではないかと私は思います。
もちろん、仲間の実力や人柄を信用して仕事を振るのは素晴らしいことですが、相手も人間ですからミスも犯しますし、要件を勘違いしていたり、もっと改善の余地を残している恐れもあります。「他人の成果物を確認する」というのはその人を疑っているようですが、実は他人のミスや勘違いを検知し、フォローしてあげる行為です。他人の仕事を何も確認せずにクライアントに展開するのは、他人のミスや勘違いに無関心なだけです。
実は私自身、最近他人の仕事を確認せずに失敗しました。簡単に言うと、あるWebサイトのリニューアル案件で、新サイトで利用するデザインやフォントファイルをクライアントから支給してもらったのですが、その中身までは確認していませんでした。ところが、新サイトの公開1ヶ月前になり、支給されたファイルにかなりの漏れや不整合があると判明したのです。急ぎで再支給などを依頼したのですが、仮にクライアントがミスっても自分に非は無いと考えた私の無関心さが根本原因です。
『LIAR GAME』にこんな台詞があります。他人の仕事を確認するとは、他人の仕事を疑い、知ろうとする行為です。「信じる」「任せる」の名の下に、他人の仕事に無関心にならないようにしましょう。
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