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採用

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採用について書いた記事です。
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2024年4月の記事一覧

業務委託案件では単価を早めに公開すべし

巷の業務委託案件を見ると、エージェント経由では単価が記載されているものばかりですが、SNSや採用媒体だと未記載のものが多くあります。応募後にメッセージで単価を教えてくれるならまだしも、中には面接で初めて単価が公開され、そこで金額のミスマッチ(企業が求める単価に比べて候補者の単価が高い)が判明することがあります。 これ自体は正社員の採用でもあることですが、時間単価で稼動する業務委託にとってはミスマッチな面接が多いほど業務時間と稼ぎが減ることを意味しており、機会損失になります。

採用担当の「上から目線」を無くすための副業のすゝめ

人事や採用担当の「上から目線」が問題視される事案がたまにありますが(有名なものだとトンボ鉛筆やパーソル)、一因として候補者視点を忘れやすいことがあると思います。採用担当は(会社愛が強いためか)現職の在籍期間が長く副業もしない人が多いように感じますが、そのせいで転職活動や案件探しをする機会が少なく、候補者としての感覚を忘れやすいからです。 もちろん、上から目線にならないよう言葉遣いなど気をつけている方もいらっしゃるでしょうが、本人にその気が無くても候補者に「パワハラ」「上から

採用媒体は「スカウト」を別の名前に変えるべし

カジュアル面談にまつわるトラブルを前に説明しましたが、その原因の一つに、採用媒体で使われる「スカウト」という言葉の紛らわしさがあります。 一般用語としてのスカウトは「人材の引き抜き」や「ヘッドハンティング」のようなニュアンスがありますが、採用媒体におけるスカウトとはあくまで面談のお誘いにすぎません。 マッチングアプリに喩えると分かりやすいですが、初回デートしたがピンと来なかったとき、「向こうからいいね送っておいて脈無しはおかしい」と思う人はいないでしょう。「いいね」とはあ

候補者と企業で認識がズレる「カジュアル面談の目的」

カジュアル面談は今では多くの企業が行っている採用手法ですが、その目的は大きく2つに分かれると思います。 候補者に企業の理解を深めてもらうため 候補者と企業の相互理解を深めるため ほとんど同じだと思われるかもしれませんが、この2つの違いは大きく、面談のアジェンダや時間配分などにも影響を与えます。 目的によるカジュアル面談の違いアジェンダ ①の場合、面談のアジェンダは「会社説明」と「候補者からの質問」がメインです。候補者のことを知ることが目的に無いわけですから、「企業か

採用担当やリクルーターも業界特化する時代が来る

BtoBマーケティングで業界経験が重要になるという記事を2年前に書きました。現在では業界経験を要件に記した求人が増えており、業界特化が進んでいます。 一方で、各社のスカウトや発信記事を見ると、採用も業界経験が重要になっているように感じます。 例えば、事業会社が採用広報をする場合、自社製品に興味を持ってもらうために「市場規模」「提供価値」「導入事例」などを発信します。ところが、SIerやWeb制作会社では自社製品を持たないことが多いため、代わりに「カルチャー」「社員」などを