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40.「10種類のお金の使い方」

今が大事。
今がすべて。
今がなければ明日はない。

これは世間一般よく聞く話です。
しかし、本当にそうでしょうか。
 
まるで行き当たりばったりの人生が最高のような風潮は、「宵越しの銭は持たない」という、今日さえよければ明日火事にあっても後悔しない、江戸時代の古い体質に思えてなりません。
 
時代は変わって、先人たち数えきれないくらいの学びの中から、もはや人工知能が将来を予測する時代となっているのですから、私たち人間も想像力や創造力を駆使して自らの将来を切り開く術を身に付けたいものです。
 
お金の使い方を大きく分類すると、
①現在の支出のため、
②将来の収入のため、
③過去・将来の支出・収入を平準化するため の3つに分類できます。
 
さらに、それぞれの分類を細かく分けると10種類の使い道に仕訳することができます。

市販されている家計簿とは概念が違うので、ここでしっかり理解していただくことで後述の「お金の貯め方・殖やし方・稼ぎ方・守り方」のより深い理解につながります。
 
「家計簿をつけてもちっとも暮らしが楽にならない」のは、記録する以前に仕訳が間違っているからにほかなりません。(これは会社の勘定科目の設定にも同じことが言えます)
まずは、定期的な資産収入を積み上げる“ちょうどいいお金持ち”になるための仕訳をマスターすることをお勧めします。

 
⬜︎「現在の支出」のために
 
現在の支出は3種類に仕訳できます。
 
①経費(収入を得るために必要な支出)お勤めの方でも、もちろん自営の方も、今月も来月も収入を得るために使っている費用があります。
 
例えば、スーツ・靴などで、私服とは異なるもの。仕事がなければ必要のないもの。
また、交通費など移動のために使うお金や通信費などです。
 
②消費(使うと消耗していく)
食費・トイレットペーパー・シャンプーなど、使っていくうちに無くなっていくものを消耗品費と言います。中でも注意すべきは家も車も消耗品だということを自覚することです。
 
家や車は耐久消費財、あくまで消費財が複数年耐用できるできるだけなのです。
複数年耐用できるものを資産に含めた税務会計が、誰もがお金持ちになれる可能性を閉じてしまった原因のひとつと言えます。消費財を、まるで財産や資産のように錯覚させられてしまっているのです。
 
③浪費(使って後悔する)
買ってみたものの、使う頻度が極端に少ないものやサイズが合わなかったもの、いざ使う段階になって躊躇するもの、一物一目的のもの。総じて、買ったことを後悔しているもの。
(一物一目的とは、ご飯しか焚けない炊飯ジャーなど)。
 
土鍋でごはんを炊くようにすると、「鍋もできる、ご飯も炊ける、煮物もできる」という風に、多機能な使い道があるため、ムダなものを持たなくなります。
 
また、洗剤なども、お風呂汚れ・台所汚れ・トイレ汚れ…、と分類すると同じような成分のものを多種類用意するようになります。
 
さらに電化製品だと、各部屋に備え付けのライトを非常時でも使えるランタン型に変えてしまう(趣味趣向はありますが)。
 
そういえば、昔は接着用の糊(のり)の代わりに、米粒を水で溶いて接着していたことを思い出しましたが、今や便利という名の、ムダにモノを持つ時代になりました。

 
⬜︎「将来の収入」のために
 
将来の収入には3種類の準備があります。
 
④金融投資(金融商品を活用して他者への投資を行う)

広義の金融と言われるものには財産形成をするものや資産活用をするものがありますが、選択のポイントは「金融所得を得られるか否か」ということです。
 
一時所得・退職所得・雑所得・譲渡所得といった「価値の増大を計るもの」と
利子所得・配当所得・不動産所得といった「定期的収入を得るもの」を合わせて7つの所得を
金融所得と呼んでいます。
 
⑤自己投資(自分や自分に収益もたらす人への投資)
 
文字通り、自分自身の知識や技術・経験を向上させることで自身の価値を高め、より好待遇の対価を期待するものです。
 
 また、経営者が従業員の知識・技術などを向上させるために行う社員教育なども含めて人への投資のことを言います。
 
⑥設備投資(効率を上げる、収益を上げる物への投資)
 
今以上に効率を上げる機械化や自動化など、効率や収益を上げるものへの投資を言います。
 
ペーパーレス化を行い、PCを駆使して過去のデータの分析を効率よく行うなども含め、生産ばかりでなく、作業速度を上げるものも含まれます。
 
ただし、よくある話ですが、一人に一台のPCを付与した結果、機械に振り回されて、仕事の効率が下がるようでは投資失敗と言えます。
 
 
⬜︎「過去・将来の支出・収入」を平準化するために
 
支出や収入を毎月・毎年平準化するには4種類の方法があります。
 
⑦財産形成
将来、労働収入が途絶えることを想定して、事前に準備する方法。

一般的には積立のことを言いますが、本来は一年間を決算して、収入から支出を引いたものが「年間積立可能額」となります。
 
⑧借入返済
一時的多額の支出を、複数年で平準化して支払う方法。
特に長期間使用可能な住宅・車両・教育資金などに絶大な効果を発揮します。
 
⑨危機管理
即時に大金を準備しなければいけない事態に備える方法。
保険は即時に大金を用意できるが、使い道が制限されています。
反対に貯蓄の使用目的は自由で利殖も得られるが、時間がかかります。
危機管理においても「時間を考慮した準備方法の選択」が必要なのです。
 
⑩相互扶助
公助とは、公的機関が援助すること。特に、個人や地域社会では解決できない問題について、国や自治体が支援を行うこと。

お勤めの方は、健康保険・厚生年金・労働者災害保険・雇用保険など広義の社会保険制度のことを言います。
自営の方は、国民健康保険・国民年金など。
 
共助(互助)とは、互いに助け合うこと。
組合や互助会、共済制度など、特定の集団で互いに助け合う仕組みのことを言います。

 

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