第33話 財務スクリーニング❷絞り込む条件はどう選ぶ?
Pythonを使って財務スクリーニングに挑戦するシリーズ第2回です。
前回はPythonの基礎や使い方、エクセルとの違いを解説しました。第2回となる今回は、財務スクリーニングの基本やメリット、そして上場企業を絞り込む際の指標の選び方について焦点を当てます。
例えばゼミで提供している最新財務データセットには、本レポート執筆時点で99種類の財務指標データが格納されており、財務スクリーニングPythonツールではそれらすべての指標で絞り込むことが可能です▼
しかし99種類もあると、どの指標で絞り込むか迷ってしまいますよね。そこで以下では適切なスクリーニング指標の選び方についても解説します。
スクリーニングそのものについて知りたい方や、スクリーニング条件の効率的な選び方を理解して業務等に活かしたい方はぜひご覧くださいませ。
❶ スクリーニング=条件検索
スクリーニングとは簡単に言えば条件検索です。つまり、自分が設定した条件に合致するものだけを抽出する行為であり、一般的に大量の候補から一部の優れた(または劣った)対象だけを効率的に抽出したいタイミングで使用します。
このレポートを読み進めている方の多くは「スクリーニング」と聞くと企業分析に関する特殊なツールをイメージされるかもしれませんが、私たちの身の回りにはその名を冠していないだけでスクリーニングツールが至る所に存在します。
例えば不動産。東京で賃貸物件を探す場合、候補が多すぎて一件ずつ吟味している時間はありませんよね。誰もが「家賃はX万円まで」「駅から徒歩X分以内」などこだわりの条件で候補を絞っていくでしょう。これこそがスクリーニングです▼
その他、食べログなどのグルメサイトなら予算・日時・席の種類等で、Googleなどの検索エンジンなら入力するキーワードで対象をスクリーニングしています。
要するにスクリーニングとは条件検索に他なりません。スクリーニングの機会は意外にも身の回りにあふれており、知らず知らずのうちに使用していることも多いです。
では、そんなスクリーニングは活用することでどのようなメリットを享受できるのでしょうか?しっかり言語化してみましょう▼
❷ スクリーニングのメリット
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