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半分寝ながら生きていた

なぜかよくわからないがコンサートに関しては「行きたい!」と思ったら即決速行動というか、とにかく次へのムーブが速い。

2023年の一時帰国中にたまたま5日間だけ東京に滞在することになったのだが、そのときもこれは絶対に行っておかねば、とある種の使命感のようなものに迫られてBuck-Tickのライブに合わせて予定をなんとか組んだ。横浜に住む友人に協力していただいてチケットを入手できたのだが、なんとそれがボーカル櫻井敦司さんのBuck-Tickとしての最後のライブになってしまったのだ。

あの強烈なライブ体験のあとはなおさら「行っておかねば!」という気持ちが以前に増して強まることになった。前年のベルリンの箱では見逃したというのにSuedeのコンサートに行くためにわざわざベルリンからロンドンへ飛び、そこからさらにポーツマスまで遠征にいったのもそういう理由からである。Suedeのライブも90年代にベルリンで一度観ただけなので、20年以上振りだったのではないだろうか。それがそのライブも現地の人と大いに盛り上がり、最高のライブ体験になった。行けてよかった。

そして昨日。最近またライブに行ってないよなぁ、とSpotifyでベルリンのライブ情報を探していたところ、Huxlay Neue Weltという中規模の箱でThievery Corporationのライブがあることがわかった。これは行ってみたいかも、とHuxlayのホームページに飛んでみた。

ん?何かこれは既視感のあるバンド名だな。なんだっけ、とクリックすると3人組でベースがあのキアヌのバンドだった。そう、DOGSTAR。なんでSpotifyのオススメに出てこなかったんだよ、と思ったが当たり前である。別に彼らの音が好きでいつも聴いているわけではないからだ。そりゃそうだ、すまないキアヌ、というかDOGSTAR。

おすすめのコンサート情報@Spotify

それでも見つけてしまったものは仕方がない。ベース姿の神を拝みに行かずに一体どこへ行けというのだ。あのキアヌがベルリンにベースを抱えて降臨するというのに。行かねば私が廃る、とわけのわからない呪文を唱えつつ秒でチケットを購入していた。迷う理由がそもそも、ない。

そこで思い当たったのが、「あ、今日も半分寝ながら生きていたな」ということだったのだから洒落にならない。DOGSTARの文字列とバンドの写真を見たその瞬間に私は高速マシーンと化したからである。

ところがどうだ。就活やバイトを探しているときの半分壊れかけのノートブックのような手捌きと集中力は。隙あらばミルクティーをいれたり、コンサート情報を検索しているのだからどうしようもない。やる気があるのか、これは。久しぶりにエンジンがオンになった感覚を得ることができたのはよかった。普段ぼーっとしすぎなのではなかろうか。

明日からは(祝日だったな)もう少しギアを上げてもいいんじゃないだろうか、と反省しつつ、まずはチケットが無事に届くことを祈るとしよう。

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