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雑誌に載らないお台場・有明観光 [04] - 歴史に埋もれていく共同溝展示館
(2024/10/21 解体を受けて最後に追記しました)
気づけば観覧車はなくなりヴィーナスフォートはイマーシブ・フォートへ。
そんな未完成で変わり続けるお台場にあって、まるで時が止まってしまったような場所もあります。
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今回は臨海副都心の歴史に埋もれているスポットのお話です。
夢の大橋の横にある"現実"
今回の舞台は青海と有明を結ぶ夢の大橋です。
青海側へ行こうとすると隅に佇んでいる施設があります。
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橋からはあまり目立たないため、多くの人は素通りしていきます。
くたびれて所々朽ちているその風貌は、奇しくも"夢"との対比で"現実"を示しているかのような皮肉を感じてしまいます。
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その施設は共同溝展示館(通称K-MUSEUM)と呼びます。
※東京都の資料では共同溝展示室と書かれてる事が多いです
共同溝が果たしてきた貢献とお台場の景観
そもそも共同溝とはなんぞ?というお話になります。
東京臨海副都心に張り巡らされている地下共同溝を紹介する施設として、1997年に開業しました。
埋め立て地を管理している港湾局にもこのように記載されています。
関東大震災級の地震に耐えられる共同溝には、上下水道、電気、ガス、通信・情報ケーブルなど都市に不可欠なインフラがすべて収容されています。
この共同溝は世界最大級の規模であり、 安定したライフラインの保全のため24時間体制で管理されています。
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とはいえ、この記事的に大切なことは、むしろその共同溝が観光客の体験にどのような影響を与えているかでしょう。例えば…。
お台場の町並みに電柱がなく、空が広いこと
道路沿いに収集待ちのゴミ袋が並んでいないこと
トイレを使うと見慣れない「中水道」の案内が出ていること
共同溝の存在は、こうしたお台場独特の景観や魅力に大きな役割を果たしています。
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話は共同溝展示館に戻しましょう。
この施設は高度情報化社会に相応しいインフラを見学できるよう、実際に夢の大橋地下を通る共同溝を見学したり出来るようになっていました。
残念ながら2001年には休館し、以後一般には公開されていません。
臨海副都心古参の建物ながら、最近では外装が剥がれて応急手当をされたままになっています。すっかり時が止まっているのか、あるいは少しずつ進んで朽ちているのか…。
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ガンダム建築とも呼ばれる特徴的な風貌は、世界都市博覧会のシンボルも込められていました。もはや世界都市博覧会を知る人は少なくなったと考えられますが、施設の存在は20年以上にわたる閉館を経てすっかり埋没してしまったように見えます。
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建設された当時は周囲にはあまり建物がなく、姿全体をもっと見やすかったようです。デザイナーのホームページには現在も施設の細かい紹介が載っています。
興味があれば読んでみてください。
そんな施設の周辺では、現在開発・再開発が相次いでいます。
トヨタアリーナ東京、コナミクリエイティブフロント東京ベイ、テレビ朝日ドリームパーク、そして青海橋の解体。
そんな劇的に変化していく青海地区と有明南地区にあって、共同溝展示館施設の今後の動向も気になるところですね。
解体を知らせるニュースを受けて (2024/10/21追記)
日本経済新聞から共同溝展示館の解体を知らせる記事が登場し、いよいよ姿を消すことになりました。工事発注予定から実は既に知られていたことでしたが、大々的な記事となり、そこでは24年度中に解体され跡地は水の広場公園の一角として活用されるようです。
先立って共同溝展示館の設計をされた渡辺誠さんのホームページには施設についてのコメントが出されています。
個人的にも臨海副都心に根ざしたシンボルとして活用出来れば良かったのではないかと思う部分もあるため、名残惜しさを感じます。
青海地区・有明南地区はここ数年でめまぐるしく変わっていきます。
お台場の移り変わりを記録し続ける身としては、この施設の行く末も見守りたいと思います。(普段から投稿したものをtogetterや同人誌としてまとめています)
終わりに:
前回は有明に忘れられている小宇宙の話をしました。そこで今回は有明に忘れられている地中の話を選んでみました。
共同溝展示館の話はお台場ではメジャーな部類ですが、ここでも取り上げないわけにはいきませんでした。
次回予告 6/7(金)
いよいよ解体が始まる青海橋について、簡単におさらいしておきましょう。
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過去の記事はマガジンからご覧下さい。
参考:お台場オブジェ・モニュメントマップ
掲載情報のダイジェストやマップはホームページにまとめています。
注意:本記事からの無断転載は禁じます。
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