【腹膜偽粘液腫】2. 2024年現在のはなしと原発摘出術
HIPECを受けていない3つの理由
現在はHIPECを受けず、経過観察してます。記事を読んでいる方はご存知だと思いますが、腹膜偽粘液腫は治療にあたりHIPECという手術を受けます。手術の詳細は省きますが、難しさゆえにこの医療大国日本で治療できる病院が2箇所しかないといわれるゆえんではないでしょうか?
私が受けていない理由は主に3つあります。
お金
妊孕性
低異型というガンの良さ
お金は言わずもがなです。自費で開腹手術して5〜7日入院。費用目安は300〜500万です。即金で用意できるほど人生長く生きてない。いや、余命半年だとか言われれば出すけど、そうすると術後、なるべく早く働く必要があるので、そんなことはしたくない。
妊孕性は世代特有ですね。私の場合、粘液腫が肝臓脾臓〜子宮卵巣に散っており、HIPECを受ける際、ここを摘出することが基本となっています。ぶっちゃけ第二子は考えてなかったのですが、摘出すると言われると名残惜しいのが人情というもの。というわけで、急遽第二子の妊活をすることに。ここもお金に絡みますね。第二子検討しているのに、今そこまでの大金出すのか、という。
最後に低異型(最初の病院では境界悪性といわれましたが)というがん細胞の良さがあります。原発(虫垂)切除さえすれば、現在散ってる細胞が急激に悪化する可能性は低い。
定期的な通院で経過観察する必要はあるけど、仕事が平日休みなのでここのハードル低かったこともラッキーでした。
というわけで、原発である虫垂を摘出し、妊孕性保ちながら経過観察&妊活をし、時期が来たらHIPECを行うという方針で治療が決まりました。
原発摘出の手術
方針が決まり、原発の虫垂を切除することになりました。こちらは腹腔鏡手術で1週間入院。子供のお世話を旦那に任せて行きました。ぶっちゃけもう2日くらい入院期間が短くてもよかったんですが、育児疲れにはいい休みになりました。ありがとう旦那。
別段、特別な手術はしていません。ほんとに取るだけ。なので執刀医は主治医ではなく、同じ科の別先生が対応しました。
今回摘出はもちろんですが、腹腔内をカメラで除き、腫瘍がどこに散っているかを確認することも一つの重大なポイントでした。詳しくは後日書くので端折りますが、主治医の初診段階で腫瘍の検体(プレパラート)はあったものの、画像がぶっちゃけ精度低く、どこに散っていたのか不明瞭だったんですね。子宮にあったと紹介状にあるが、卵巣はどうだったか、腹膜はどうだったか、どこまで散っていたのかの情報が極端に少ない状態でした。造影CTである程度検査してますが、それでもやはり腹を開いてみた方が確実です。基本的な治療方針は上述の通り決まってましたが、それで問題ないか? を確認する手術でもありました。
初診から約3ヶ月後に手術を受け、2週間後に摘出した虫垂の病理結果を確認。経過観察で問題ないとお墨付きをいただき、2024年現在、経過観察に入ってます。3〜6ヶ月に一回いき、CTと腫瘍マーカーチェックしてもらってます。
次回はそもそもどうして早期発見されたのか? という話から始めようと思います。
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