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残暑と熱帯夜

学生の頃と比べると、こんなにも暑いのかと思う。
いつも通り通学すれば汗が滝のように流れ、思うような清々しい朝を迎えることができない。不本意ながらいつかはその通学が通勤に変わっても、不快な朝は同じだろうと無意識に感じてしまうほどに、年々、日本の気候は人々が求めるようなものになりそうにない。地球温暖化の影響が話題になったのは今から10年以上前だが、誰も抜本的に解決しようと思うないし、あまり深く考えていないことが分かる。少々語弊があり、特に実害を伴わなければ、そんなことどうでも良い。考える余裕を割きたくないのが本音だろうし、私もそう思う。そして、そんな大きな課題を考える余裕はないし、教師や偉い人はメディアからスピーチなどを引用し、子供達に聞かせるために、慣れない単語を流暢に、浅い見識を晒すことなく、無機質なマイクとその音で語ろうとする。大抵、こういった話はつまらないこと百も承知だが、しっかり聞くように迫る人には、とてもじゃないが理解できない。つまらぬものはつまらない。それでも、必要なことはやらねばならない。なぜかは明確にわからないが、世間でいう大人として、いつの間にか認められてからそう思うようになった。これも歳のせいか、軍務の経験からか、また曖昧に想像しながら、電車を待つ。本当にどうでも良いことを考えるのが好きで仕方ない。対照的に、夜は熱帯夜のような暑さをもっと加熱するような、恋焦がれにやかれる。

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