ネタは2度観られることを想定するべきか

僕は映画、漫画を問わずタイムリープものが大好きだ。
その理由はシンプルに未来感が好きだったり色々あるが”伏線回収”というものに目がないからだろう。
僕は苦労の果てに”答え”が見つかるのが大好きで、前半でうっすら残っていた違和感が解消される快感は時折接種しておかないと気持ちが悪いくらいだ。
逆に答えを「不思議だね~」で終わらせたり偶然で解決するような作品が好きではない。
そういった意味でタイムリープものというのは非常に優秀で時系列を行き来するという行為そのものが伏線回収の要素をはらみやすく、偶然の要素を排した必然の結末につながりやすい。

そんな僕の推し映画監督はクリストファーノーランという人だ。
タイムリープとは違うが代表作「メメント」では記憶が10分しか持たない主人公の復讐劇を、結末から10分ずつ巻き戻る形で観客にみせていく。
他にも「インセプション」や「インターステラー」など時間の概念に触れる作品が多いのだがそのノーラン監督の直近の日本公開作品(日本では3日後に最新作が公開なので変な言い回しになっている)「TENET」をみたときは本当に首を傾げた。
こちらも”時間の逆行”という時間がらみのテーマで世界観も最高に僕好みだったのだが、いかんせんなにが起こっているのかさっぱり分からなかった。
互いにノーラン好きの後輩と文句を言いながら最悪の評価で映画館を出た。
喫茶店に向かう道すがらギリ意味が分かった部分だけを話す。後輩は「それそういうことやったんすね!」。後輩が同じように自分の分かったところだけを話す。僕は「あぁ!そういうことか!」。
気付けば二人で喫茶店に入り、解説動画を観漁っていた。喫茶店を出るころには二人して「傑作やんけ・・・」と自分史上最短最高の手のひら返しをして帰路についのだった。

他で経験した事がない映画体験。
二度目も観賞したのだがそのうえで抱いた印象としては「一回目分らんかった俺アホやなぁ」より「こんなん一回で理解できるかぁ!!」ではあった。
そのうえで満足はした。
分からせる気がない、2回観賞が前提のような伏線回収。
このことに対しての是非は、語れるほどの映画知識を持たない僕はノータッチでいくとして。
僕は感動したし感動すると同時に思い出されることもあった。

昔作った漫才で他の芸人にダメ出しをもらったことがあった。

ここから先は

1,648字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?