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歌う木<夢の話>
その木の歌が少しでも耳に入ると、生き物は眠ってしまう。
そして夢を見る。
歌が途切れない限り、夢を見たまま目が覚めることなく、生き物は死んでしまう。
その木は、自分の周りで死んでいった生き物の記憶を養分にしている。
眠った生き物が見る夢は、他の生き物たちの記憶。
鳥とか、鹿とか、熊とか、ときには人間も餌食になる。
その歌はとても小さい音だけど、たまに風に乗って歌が耳に入ってしまうと、生き物は眠ってしまうのだが、風向きは変わるので命に関わることはな
い。
その木に近づいてはいけない。
でもたまにうっかり近づいてしまう生き物がいる。
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たまに何かのストーリーじみた夢をみるときがある。
昔見た映画とか本とかの要素が入り混じっていたりする。
そういう夢のときはそれこそ映画を見ているような気分でいることが多い。
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