マガジンのカバー画像

変な人

44
スタッフが偶然出会った、愛すべき「変な人たち」をご紹介。忘れたくても忘れられない、強烈な個性に乾杯。
運営しているクリエイター

記事一覧

変な人 (46)日高屋の、お酢チャーハン男。

 男は女の前で、それは念入りにチャーハンにお酢をかけていた。  そのカップルを目撃したの…

yzshoten
1日前
23

変な人 (45)とあるローカル駅、写真ニュースを激写する男。

 その男は事件の起こった瞬間を熱心に撮影していた。  といっても、大事件の現場写真を危険…

yzshoten
4日前
19

変な人 (44)葬儀場、ひそひそ話の、おばば。

 そのばあさんの大きなひそひそ声は、シーンと静まり返る式場に響き渡った。  私のずいぶん…

yzshoten
6日前
23

変な人 (43)大江戸線の、お針子ばあさん。

 そのばあさんは、とても熱心に針仕事にいそしんでいた。  しかし、それは電車の中だった。…

yzshoten
9日前
21

変な人 (42)近所の銭湯、セクシーパンツ男。

 風呂屋で出会ったその男は、大変におしゃれなパンツをはいていた……。  それはつい先日、…

yzshoten
11日前
22

変な人 (41)西友のレジに立つ、切り捨て命男。

 その男の後ろには、長い列ができていた。  原因はすぐに判明した。  レジ前にいるその男…

yzshoten
12日前
23

変な人 (40)通勤電車内、手からスマホが離れない揺れ娘。

 揺れ娘 VS. 社会的常識を訴える男の結末は……。  つい先日の朝。  いつものように職場に向かう電車内でのこと。    乗って早々、空席があり「やれうれし!」と座っての通勤。  その日は朝から雨が降り、すべての乗客が傘を持っている。  私の前に立っている17~8歳くらいの女の子も、左手に柄の長い傘を持っていた。  持っていたのは、それだけではない。  左手には傘といっしょにペットボトル。  そして右手にはスマートフォン。  彼女は一心に画面を眺め、親指で器用に文字を入力

変な人 (39)近所のスーパー、買い物カゴが大嫌いな男。

 その男は両手いっぱいにモノを抱え込んで、レジに並んでいた。  それは自宅のすぐ近くにあ…

yzshoten
3週間前
27

変な人 (38)国内線旅客機、着陸直前の告白女。

 女は告白した。わたし、前にパイロットと付き合ってたの。  それは福岡に出張で出かけた帰…

yzshoten
3週間前
23

変な人 (36)銀座、歩幅3cmじいさん。

 その歩幅3cmで進む姿に、私は切ないくらい感動した。  その風景は一見、変ではあるが、そ…

yzshoten
1か月前
23

変な人 (35)とある映画館の、そこに座りたい女。

 「ここに座りたいんですけど」と、オバQ女は言った。  そこは、昔の名作をリバイバル上映…

yzshoten
1か月前
30

変な人 (34)駅前蕎麦屋の「ありがとう」が遅すぎる男。

 その「ありがとうございました」は、誰のため?  それは駅前にある、ごく普通の「立ち食い…

yzshoten
1か月前
31

変な人 (33)大江戸線、おばさんパワーの犠牲となった「ヒザの上のおじさん」

 ヒザの上のおじさんが、今回の主人公。  だが、変な人ではない。被害者である。  何も悪…

yzshoten
3か月前
35

変な人 (32)最寄りの私鉄駅、「にや~」と笑いかける男

 これは本当にあった、怖い話。  背筋が凍る階段話。  それは最寄りの私鉄駅の改札を抜け、外に出るために階段を下りている時だった。  60歳を行ったり来たりのお年頃の私ではあるが、階段を降りる仕草はまだ「こわごわ一段ずつ」とまでは行っていない。それなりに「ととっ、ととっ」と軽く、リズミカルに降りていくことができる。  週に3、4日はジョギングを続けているため脚は健全。この年齢にしては足取りも軽いと信じている。  もしかしたら、そんな気持ちを動物的勘で読み取られていたのかもし