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ベルリンうわの空/香山 哲

ベルリンうわの空という漫画を読みました。
基本は、ドイツで生活する筆者のエッセイ漫画です。

まず、絵が気に入って購入したんですか

人物などかなりデフォルメされた化け物や架空の生き物の様に描いていて

個人的には、異国の異物観みたいな雰囲気で感じました。

ほの暗い雰囲気の絵も大好きで、他の漫画家さんで比べてしまって申し訳ないですが…大好きな山川直人さんを思い出してそこも絵に一目惚れして購入した動機の一つです。

次に冒頭部分を試し読みして
派手なことは、何も起こらないけど「何もしていない」訳でない実生活者のリアル感

華やかさを感じられる流れから「実は、あまり何もしていない」と呟く導入部に愛着も感じました。

静かで穏やかというより陰鬱な(いい意味で!)目線ですが、何ごとも客観的で色んな視点から物事を捉えていて

異国での生活のエッセイ漫画ですが、
素晴らしさや苦労話を説きそれを聞くというより、日々の生活の悩みを聞いて
作者の悩みを一緒に問題を考えてしまうような感じも愛着が湧きます。

例えば、ポジティブな面だけでなく
作中で受けた差別とか舞台がドイツということでホロコーストにまつわる事など
一見、ネガティブなことにも触れていて、そこも実生活のリアルさになっていますが苦労話しだけでもなく

問題への具体的な対応策や社会背景にも思いを巡らせることで理解や解決のヒントみたいな事も考える事が出来て楽しかったです。

魅力をまだまだ描ききれないですが、
休息時の一杯の珈琲のような派手さはなくても愛着がわく
そんな作品でオススメです。

↓ベルリンうわの空/香山哲著


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