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祖母

2020年6月3日、23歳の誕生日。

おばあちゃんにいつも連れてってもらってる焼肉屋さんに行って、そこで初めてご飯代を出した。
いつもこんな金額を文句も言わず、ニコニコ払ってくれてたんだなと、感謝の気持ちでいっぱいになった。

一回だけのお会計じゃ全然返せてないけど、素直にありがとう、ご馳走様って言ってくれた嬉しそうなおばあちゃんが可愛くて、私も嬉しかった。

そして、好きなケーキ屋さんでケーキを買ってきて
一緒に食べようって言ったら
可愛い紅茶セットを用意して美味しいって言いながら
半ホールあっという間に完食しちゃうおばあちゃんも可愛かった。

14歳の時、おじいちゃんと喧嘩したり、
両親と喧嘩したりで孤独だった私の唯一の味方が
おばあちゃんだった。
どんな時も感情的にならず、いつも穏やかに接してくれた。
いつも放って置かず、第3者として間に入ってくれた。

そんなおばあちゃんに一度だけビンタされた事がある。
勝手に夜遅くまで遊び歩いてワガママばっかり言って、夜遅くまでテレビをみては勉強もろくにせず学校辞めたいって自暴自棄になっていた頃、いつものワガママ口調でおばあちゃんに当たっていた。
その時突然ビンタされて「良い加減にしなさい」とたった一言だけ、怒鳴られたのだ。おばあちゃんの声は少し震えていて悲しそうだった。

あの時のことは衝撃的過ぎて絶対に忘れないし、おばあちゃんの優しさに甘えてたんだって痛感した。もうこれ以上おばあちゃんのことを悲しませたくない、迷惑かけたくないって思った。

おばあちゃんが居なくなったら
私は上手く生きていける自信が無い
それくらい私にとって祖母は大切な存在なのだ。

おじいちゃんが亡くなった時、私はおばあちゃんがとても心配だった。
入院していたおじいちゃんの病院に2年間毎日欠かさず通っていたおばあちゃん、脚をマッサージしてあげていたおばあちゃん、そして帰り際は必ず出勤しているスタッフに缶コーヒーを差し入れしていたおばあちゃん。
今は毎日欠かさず仏壇に手を合わせて、仏壇に向かって話しかけているおばあちゃん。
これこそが愛だ。おじいちゃん、幸せだろうな。

ワガママばっかり言っても見捨てないで
どんな時も穏やかで、キュートで、ピュアで、
私の存在価値をいつも教えてくれて、
秘密は守って、絶対に裏切らないでいてくれる、
おばあちゃんはそんな素晴らしい人間なのだ

おばあちゃん、いつまでも元気でいてね
だいすきで、人生の目標だよ
いつもありがとう

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