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英検1級二次試験<過去問>④2018年第3回A日程

過去問reviewです。
挑戦しようとしている方にとって一助となれば幸いです。
回答パターンを増やしていくと自然とWritingの幅も増えると思います。

では本番同様、以下のプロセスで本番をイメージしてみてください。

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2018年第3回A日程
①Are developed nations doing enough to deal with the worldwide refugee crisis?
②Agree or disagree: Humans are the main cause of the current extinction of plants and animals
③Does society take mental health issues seriously enough?
④Is individual freedom under threat the modern world?
⑤Will Japan’s pension system be able to provide for senor in the future?


私はやり易い順番で「④>②>①>③>⑤」となります。
どのTopicsもそれほど難しくないと思います。
ただ、主張の理由や根拠を3挙げることを前提とするとどれも少し難しさがあります。

本番では理由や根拠を2つに絞ってSpeechすることも十分可能です。
Speechの構成がしっかりしていれば、理由や根拠が3つでも2つでも採点には影響ないと考えます。
むしろ2つに絞って、実例や反対意見などでボリュームが出せれば問題ないです。
ただ、試験前の対策ではできるだけ多くの要素やパターンを網羅しておくことが得策だと考えます。
そのほうが、総合的な英語力の向上に繋がると考えています。

さてTopicsについて見ていきましょう。

④がやり易いと考えているのは「ネット社会」や「SNS」と紐づけやすいからです。
私がSpeechするなら「No」つまり「個人の自由は危険にさらされていない」です。
この場合の「Yes」or「No」はどういう主張になるか質問文の問いかけに注意してください。

・SNSで個人の情報発信が容易になっている(=個人の自由度は広がっている)
・個人の自由が脅かされた場合、ネットを使って全世界に発信することができる
・特に先進国では個人の自由が守られている(憲法や法律の整備が進んでいる)

逆の立場「はい、個人の自由は危険にさらされている」でも似たような答え方ができます。
・SNSなどで個人の発信が容易になった一方、情報発信に慎重にならないといけない
・インターネットの発達で政府や企業が個人の行動が監視されやすくなっている
・現代社会においても個人の自由を危険にさらすような国や地域がある

Topicsに「modern world」とあるように、「過去と比較してどうか」という問いです。
したがって、過去になかったものを要素として挙げたり、歴史的にどうか、という点から話すというパターンも重要です。
これは、過去との比較でないTopicsでも「過去は〇〇だったが、今は△△である」という言い方ができます。

「Internet」や「SNS」は現代社会において非常に身近なものです。
一方、それらまだ世に出る前に生活をしていた人もまだ多いと思います。
私も40代前半ですので、小学校の時はInternetはもちろん、ポケベルもありませんでした。
家のテレビはリモコンもなく、本体のチャンネルを押して、音量はボタンをひねって調整していました(笑)。

いずれにしても、「Internet」や「SNS」の「benefits」や「challenges」は必ずチェックしておきましょう。

②もそれほど難しくないと思います。
現実問題として、人間の活動により絶滅に追いやられた動植物を挙げればキリがありません。
だた、これでパッセージを3つ作るとなると意外と難しいかもしれません。

私がSpeechするとすれば・・・
・毛皮を得るためや食料とするために人間に狩りつくされた動植物は多い
・人間の経済活動によって世界中で生態系が破壊されている
・人間により外来種が持ち込まれ在来種が絶滅する事例がある

「環境破壊」も超重要キーワードだと思います。
「環境破壊」を細分化してキーワードを押さえておけばかなり対応力が上がります。
細分化とは以下の通りです。
・地球温暖化
・森林伐採
・海洋汚染
・水源の枯渇
・砂漠化
・マイクロプラスチック

これらの原因や対策などを英語で言えるようにしておくと良いかと思います。

①は難民に関してです。
私は「先進国の難民対策は十分でない」と思っています。
つまり「No」の立場です。

・日本をはじめ、難民を積極的に受け入れている先進国は少ない
・地理的に海外難民を近隣国以外が受け入れるのは困難が多い
・難民を受け入れがたくしている規則やルールがある

3つ目の理由に関しては「Factfulness」に例が挙げられていました。
「ファクトフルネス」っていう本、結構有名だと思います。
私はそれを原著で読みました。

アフリカ(もしくはシリア?)からの難民がブローカーに騙されて船に乗せられ、地中海でおぼれ死ぬニュースがある。

旅客機で入国したほうが安価で安全である

(難民として)入国できなかった際、航空会社が難民をもとの国へ送る義務があるというルールがある

ヨーロッパを含む先進国の一般市民はそのことを知らずに「難民が溺れ死んでかわいそう」という

こんな内容だったはずです。
このエピソードは印象に残っていました。
従って、特に準備をしていなくてもある程度は英語にして話せるはずです。
自分のなかで考えが纏まっているものは、正確に話せるかどうか別にして、言葉にはしやすいと思います。
そういう意味でも、できるだけ多くのことに興味を持ち英語で情報収集をすることが重要です。
下の記事でも言ってます通り、Youtubeで海外メディアのNewsを見るというのはとても重要だと思います。

ちなみに、今の米国ニュースのBreaking Newsは「メリーランド州の橋に貨物船が衝突して、橋が崩落、約20名が行方不明」です。
このNewsも時がたてば忘れられると思います。
しかし、そこで使われている言葉や表現を少しでも吸収すれば、それは一生自分の中に残ります。

③の「Mental Health」も準備さえしていればそこまで難しいTopicではないと思います。
そしてMental Healthは現代社会と密接ということもあり時折、出題されているように思います。

「SNSへの依存」「過重労働」また「自殺」などとも紐づけやすいので余力があればチェックしておいて損はないと思います。

ちなみに、私がSpeechするなら「Yes」の立場です。
・「働き方改革」など政府が法整備を進めている
・職場でMental Healthに関する講義を受講したことがある
・病気として診断されることで社会的に認知されている

「No」でSpeechするのもそこまで難しくないと思います。
・毎年多くの人が精神疾患と診断されている
・精神病を病気と認識している人がまだ少ない
・学校での教育や法整備がまだ不十分

ここで思い出しましたが「学校で教えるべきだ」や「教育をすれば正しい知識が身に付く」など「教育」を解決策に持ってくるのも一案だと考えます。
これはSpeechだけでなく、その後の質疑応答でも使えると思います。
私は今回(2023年第3回)の二次試験への挑戦でこれは準備していました。

最後に「将来の日本の年金」について、⑤です。
日本語で回答するのはそれほど難しくないはずです。
この話題もよくニュースなどで見聞きすることがあると思います。

よく言われるように「少子高齢化が進むから年金制度は崩壊する」と言うことは簡単です。
ただ、これでSpeechをするのは少し手間がかかります。
なぜなら「当たり前のことほどSpeechにしにくい」パターンだからです。

こういう時は「逆」を考えると意外と理由が思い浮かんだりするものです。
・少子高齢化は時代が進むとともに是正されていく
・外貨を稼ぐことで年金制度を維持することが可能
・外国人労働者が増えることで維持することができる

と、無理やり理由を探すが故、少し現実味がないこともどんどん思い浮かぶ場合もあります。

ただ、英検1級の二次試験、しかもTopic選択からSpeechを考えるまでの時間は1分です。
さすがに本番で、しかも英語で「自分の考え(もしくは一般論)の逆をこじつけで考える」と言うのはハードルが高いと思います。
ただ、いろいろな角度で思考して、それを英語に置き換える訓練は幅広くしておいて損はないと思います。

むしろ、そのプロセスそのものが勉強ではないかとさえ思います。

では本日はここまで。

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