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全国俳誌協会第4回新人賞応募作(落選)


全国俳誌協会第4回新人賞応募作(落選)


水の星

AIの喋り続けてゐる日永

亀鳴くや水這ひ上がる紙の船

昼中の回転灯や春暑し

宇宙服解かば母ゐる蜃気楼

鳥籠に水を与へて夏浅し

喝采を遠く白夜の蚤の市

点滅の激しき店の麦茶かな

惑星にプールサイドといふ陸路

着ぐるみの中の暗闇秋蝶来

珈琲に氷沈める秋気かな

最果は瓦斯の惑星葡萄食ふ

麦の芽やアクリル越しの嬰児達

灯されて青き受胎の聖夜劇

雪晴の詩集に栞透けてをり

水涸るや石の匂いの間氷期



・残念ながら落選でしたが、15句という少なめの連作だったこともあり、取捨選択や構成に時間をかけることができて勉強になりました。俳句展望で受賞作を読むのも楽しみです。
(たしか俳号ではなく本名の平原陽子で投句しました)

 写真は9月に撮った須磨の海水浴場です🐧リニューアル前の須磨水族館にマゼランペンギンを見に行った帰りに寄りました。


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