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グローバルな医療都市を創造する -メイヨークリニックとミネソタ州の官民一体の経済構想より-

ywakizaka@ボードレイル

AIコンペのKaggleで、メイヨークリニック主催のコンペが開催中です。そこで、メイヨークリニックのメルマガに登録していましたら、下記のチラシが届いた次第です。


"ミーティング"とありますが、一般参加が可能ですし、ちょっとしたお祭りのようです。英語だから何かオシャレに見えますね(笑)。ところで、チラシの頭にある、DMCとは何を指しているのでしょうか?

メイヨークリニックとは?

メイヨークリニックはクリニックと名が付きますが、病床数800床弱の総合病院を本部とする、米国及び世界でも有数の病院組織です。
下記URLにも記載のある通り、、、

メイヨークリニックの従業員数は6万5214人であり、内3万5000人は本拠地のロチェスターで勤務している。ロチェスター市の人口は10万人ほどなので、3人に1人がメイヨークリニックで働いていることになる(医療機関による究極の地方経済振興の事例であろう)。

第1回]我が国に巨大医療産業は誕生するのか
アキ よしかわ=グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン 2020.5.21

ロチェスター市、ひいてはミネソタ州の経済振興政策の中核と呼べる組織でもあります。そして現在、具体的な施策として、デスティネーション・メディカル・センター(DMC)が推進されています。

What is DMC?

デスティネーション・メディカル・センター(DMC)は、20年にわたるユニークな経済開発計画です。56億ドルの計画は、ミネソタ州の歴史上最大のものです。メイヨークリニックの拡張とDMCの成長により、ロチェスターは健康やウェルネスなど、様々な分野で世界的な目的地となっています。

https://dmc.mn/what-is-dmc/

もう少し、具体的な数字目標で表現しますと、
2013年から20年間で、

①民間投資の誘致:50億ドル以上の民間投資を実施
②雇用の創出:3万人以上の新規雇用を創出し、その成長をサポートする労働力開発戦略を実施
③追加的な純税収の創出:35 年間で総計約 75 億~80 億ドルの新たな純税収を創出する。

ちなみに下記は実行組織形態について。

参照URL:https://dmc.mn/who-is-involved-and-how/

組織構造については、不理解な事が多いので詳細は割愛しますが、上位組織のDMCCには、ロチェスター市長・メイヨークリニックの理事、ウェルズ・ファーゴのような有力企業の元CEOといったメンバーがプロジェクト承認(監査)委員として参加しており、実務組織のDMC EDAには理事会メンバーとして、メジャーリーグベースボールクラブのミネソタツインズの会長やメイヨークリニックからの出向者(?)等々が在籍、それにバックグラウンドに一般企業・公的企業問わずのスタッフが在籍といった具合です。

DMCの活動領域から考える、医療機関の及ぼす影響範囲の可能性について

DMC : 8 つの中核分野   https://dmc.mn/what-is-dmc/

面白いのは、直接的な医療を想起させる内容が少なく、生活というキーワードにより密接になっている印象です。それぞれの項目についての説明にも、医療キーワードが見当たらなかったりと、、、でもそれに全く違和感をもたないのが、ミネソタ州における思想であり、私的にも参考になる思想であると思いました。
つまりは、医療というものが関われる領域はもっと深く広いものであるのだという思想です。やれ治療だ、予防だ、といったレベルではなく、衣食住に並ぶ、もしくはその根幹に位置する事も考えられる可能性(ポテンシャル)がある事を、このDMCは示していると言えます。

"グローバル"となる条件とは?

DMCがグローバルという事を体現しているプロジェクトであるのなら、それは色々な分野や組織が上手くつながる事こそが大切であるのではと考えます。多様な価値観がそれぞれを認め合うというのは、なかなかに綺麗ごとですが、確かにそれがグローバルという言葉に馴染みそうです。そして、それはミネソタ州のようなローカル地域からの発信であっても、その地域範囲でその思想が反映されていれば、それは"グローバル"だという事です。ちなみにメイヨークリニックの医業収入は1兆円程度、ユニクロは1.7兆円なので、それよりは小規模になります。つまりは、日本国内の範囲であっても、グローバル形成が経済的に困難というわけでは必ずしもありません。

医療機関は診療実績以外にも創出できる価値がある

様々な価値を創造する医療機関及びそこに関連する組織があれば、それは大変魅力的な組織です。今回取り上げた、DMCはその最たるものではありますが、その一部分だけでも参考にするなどして、自組織に取り入れると、数値改善以上の彩をもたらすかもしれません。


最後に -ご挨拶

はじめまして。株式会社ボードレイルの代表・脇阪と申します。
事業としては、主に病院・クリニック向けのコンサルテーションサービス、代理店としてオンライン診療サービスを提供しています。その他、新規事業を思案中です。
本ノートには、軽いニューアンスで当社なりの医療業界の見方を発信できればと思います。あまり明確にミッションを掲げてはいませんが、ひとつキーワードとして、"プロの患者さんになりましょう!!" というのが想いとしてあります。今後書く機会があるかは未定ですが、その基は、複数回の入院やら手術やら救急車やらの経験によります(笑)。その上で先のキーワードには、"ヒトは生まれながらに自分自身に対してもっとも理解があるはず"という含みもあります。私自身患者として、時に自身の健康状態に対する理解をおろそかにしがちだと思いました。例えば、去年どの歯を治療したのかな?…といった具合に(笑)。それを目の前のそれぞれ専門を持っていらっしゃるドクターに全て任せる、というのは不可能です。だから、もっと患者さんが自身の診療情報にセキュアな環境でアクセスできるような世の中に…という具合です。
ここで書く内容やそれ以外でも、ご意見・ご感想等ございましたら、いつでもウェルカムです。どうか今後とも宜しくお願いいたします。

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