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はい法学部外国語学科フランス語専攻です

 私の母校に入るのには注意深くなった方がいい。というのは、法学部なのに、1、2年のときに英語と第2外国語が必修で、そこそこの時間をかけて学修するからだ。

 1年はまあ、許容できる人が多数だと予想される。語学は出席が第一で、とりあえず出席していればなんとかなる可能性は高い。もちろん、なんとかならない人もいるわけだけど。

 英語は日本人の先生とネイティヴの先生の週2コマで、第2外国語(私の場合はフランス語)は文法が週2コマ、ネイティヴが週1コマの計3コマだった。1年生の語学は自動登録されるので、学生に選択の裁量はない。私は幸い英語のネイティヴの先生は優しい先生に当たったので事なきを得たが、フランス語のネイティヴは少々まずかった。出席の際、私の名前はしばしば間違えて呼ばれたし(むしろ一度たりとも正確に呼ばれたことはなかった)、テストをやったばかりなのに「今日はテストでしょ?」と冗談を言う先生だった。ユーモアあふれる先生で、講義の3分の2笑っていたような気がするが、要求されるレベルはまあまあ高く、私のクラスでは2人ほど落としていたような気がする。必修の英語を落とすと再履修しなければならない。これは当たり前だが、語学の再履修は精神的にしんどい部分がある。1年の英語を落とすと2年生のときに1年生に交じって講義を受けなければならないからだ。

 問題は、2年だ。先生や講義内容を学生の裁量で選べるようになったことはあるいは喜ばしいけれど、これがかなり負担なのです。特に英語。「English Theme」というのだけれど、これがとにもかくにも大変でした。春秋合計で4コマ取らなければならず(2年生のうちに卒業単位を履修するという前提です)、1コマごとにほとんど例外なく英語で1,000word以上のレポートを書かなければならないのです。はい。加えて、第2外国語も週に2コマあり、それぞれ当たり前に予習が必要です。私たちは法学部にいるのではなかったのか? そう思わせるのが私の母校です。

 法学部の後に学科区分がなかったのはそうだったのか! 第2外国語の選択でめいめいが勝手につけていいということだったのか! 

 そうして私は、法学部外国語学科フランス語専攻の民の一員となったのである──。

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