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魔法学園のスイレンとユズ      ~生徒会長と校長~

スイレン視点


私は、水を操る、スイレン。魔法学園に通っている。廊下で私がいると、なんか話しかけてきた。
「スイレンレ~ン。」
この人は誰だっけ?ていうか、スイレンレンってなんだよ。
「ひっどいなぁ。私は、ユズ!ユズリンリンって呼んで。」
ユズ・・・・・・リンリン?
「なんで?」
「え~。だってそっちがレンレンだから、こっちはリンリン。」
意味わからん。
「何で私があんたのことを呼ぶ時が来るのよ。それとさ、何魔法使い?」
私は水の魔法使い。
「え?花だよ~。」
花か。
「ユズさん!」
誰かがユズリンリンを呼んでいる。
「じゃ、後でねー。」
あ、あと……で?なんで?

ユズ視点

私はユズ!
「ユズさん!」
あ、なんか呼ばれたし、行くか。
「じゃ、また後でねー。」
と私はスイレンレンにそう言って声の主のところへ行った。声の主は、生徒会長だった。
「会長⁉」
私が驚いてそういうと、生徒会長は
「ユズさん。今、廊下を走っていましたよね?」
と言ってきた。
「いいえ、私が走っていたんじゃなくて、隣にいた男子が走っていました。」
「そうだったんですね。すみませんでした。」
私はそう生徒会長が言ったのを聞いて、じりじりと後ろにさがっていく。そして、
「ではさようなら~。」
といってあ・る・い・て、スイレンレンのところに向かう。すると、足を引っ張られた。
「わっ。」
後ろを見ると、生徒会長が私の足に包帯を巻きつけていた。生徒会長は包帯を操る、魔法使いだ。
「ユズさん。話は終わっていませんよ?」
ひぃ。
「その男子について、教えてください。」
私は、その男子についてすべて話すまで、生徒会長は、どこかに私が行くのを許してくれなかった。

スイレン視点

廊下で私が歩いていると、
「は~。疲れた。」
とユズリンリンがいう。っていうか、普通に話しかけてくるのかな?何で私なのかな?
「どうして?」
それでも優しく私は言う。
「会長だよ。会長にいろんなことを問いただされていたんだよ。」
あ~。私は苦笑いをする。
「私がなんだって?」
「「か、会長⁉」」
と私とユズリンリンが言った。
「ちょっとだけ、怒らないといけないのかもね。」
生徒会長が、怒ったら・・・・・・。そして、私とユズリンリンに包帯を巻く。捕まった~。そうだ!

「酷い目に遭った~。」
ユズリンリンがそういう。
「そうだったんだね。」
と私。
「スイレンレン、置いていかないでよ~。」
私は怒られる前に、水の魔法で包帯をとかして、逃げた。
「ごめんって。」
そして、何気なく廊下の窓から外を見ると、背の高い人の周りに人が群がっていた。その様子を見ていたら、ユズリンリンが
「外に行こうよ!」
と言った。私は、断る理由が思いつかなかったから、し・か・た・な・く行ってあげた。

ガルちゃん

・・・・・・。
「帰らない?」
と私が言うと、ユズリンリンは
「え~。もうちょいいようよ。」
という。
「私は教室に戻るから!」
「ダメ?」
と私に上目遣いで言う。うう。断りづらい。
「わかったから!少しだけよ!」
「やったぁ!」
その、背の高い人は、
「やぁ。君たちは誰じゃい?」
「ユズです!ユズリンリンって呼んで下さい!花の魔法使いです!」
なぜ普通に会話してるの?
「そっちの子は誰なんじゃい?」
「私?」
そういうと、ユズリンリンが、小さな声で、
{スイレンって名前があるでしょ!}
という。
「え、あ、・・・・・・。スイレンです。水の魔法使いでし。」
私は戸惑いつつも、自己紹介をした。
「え、あ、・・・・・・。スイレンさん、よろしくなのじゃ!わしはガルガロスじゃ。ガルちゃんと呼んでおくれ。岩の魔法使いじゃぞ。」
え、あ、・・・・・・。スイレンさんって名前になってる⁈
「私はスイレンです。」
「だから、名字がえ、あ、・・・・・・。なんじゃろ?」
「違います。もう、スイレンレンって呼べばいいです。」
ああ。ユズリンリンの影響でスイレンレンって呼んで下さいっていっちゃった。
「じゃあ、本題に入るぞ!」
と言って、ガルちゃんは広場のど真ん中に立った。
「合言葉は?」
とガルちゃんが聞くと、
「わしは背が高い!」
と広場に集まった人たちが言う。
「わしは・・・・・・背が高い?」
私がそういうと、近くに居たキューちゃん(私と寮が一緒で、背が低い)が、
「知らないの⁈これはガルちゃん様が来てからの伝統だよ。」
うん、全くわからない。
「では、行きます。歌、『わしは、背が高い!』
 

わしは背が高い!


 わしは背が高い!
 なぜならわしの、お父さんが背が高いからだ!
 背は遺伝だ!
 そんなわけない!
 わしのお母さんは、背が低かった!
 わしは背が高い!
 わしは背が高い!
 わしは・・・・・・背~が~た~か~い~~~~

聞いてくれてありがとう!」
何を聞かされているんだろ?

校長と生徒会長

「ガルガロスさん!あれだけ、言ったのに・・・・・・。懲りない人ですね。」
と生徒会長が2階の窓から飛び降りてきた。痛くないのかな?と思ったけど、下にマットが敷いてあった。どうやら、生徒会長が校長に置いといてもらったようだ。
「わしのことを待っている、人たちがいるんじゃよ。」
「でも、いくら校長だからって、特別扱いはできません!」
ガルちゃん校長だったの⁉
「そうか。まあ、その言葉を聞いて生徒会長にしたんだしのう。まあ、いいじゃろう。でも、一日一回はいいじゃろ?実際、今日は一日56回やってたんじゃし。」
56回⁉よくそんなに人集まったね。飽きないのかな?
「わしは背が高い!」
「いい加減にして下さい。」
「わしは背が高い!」
「いい加減にして下さい。」
「わしは背が高い!」
「・・・・・・。」
生徒会長は呆れて黙ってしまった。そして、
「退学にしましょうか?」
と笑顔で優しく言った。それが逆に怖かった。っていうか相手校長だよね?校長より生徒会長の方が偉いの⁈校長を退学にできるの?普通逆じゃない?
「わしは背が高い!」
あ、会話ができなくなっちゃった。
「そうですか。なら、説教は今度にします。」
えーと・・・・・・。この生徒会長と校長、変わりすぎてる~!
「わしは背が高い!」
まだ言ってるし。
「ち、ちなみになんですが、お二人はどのような関係で?」
とユズリンリンが聞いた。
「いとこです。」
「わしは背が高い!」
いとこか。
「わしは背が高い!わしは背が高い!」
何言ってるんだろ?
「綺麗な花を見たい!それも水色の。ですって。」
と生徒会長が通訳をする。
「ならー、私にお任せを!」
とユズリンリンが胸を張って言う。
「リンリン、花よ、咲き誇れ!ブルーフラワー!」
と魔法を唱えると、ユズリンリンの周りに綺麗な青の花が咲いた。ガルちゃんは、
「なんと綺麗な花じゃ!」
と感動した。普通に喋れるじゃん。そう私が言おうとすると、キューちゃんが、
「わしは背が高い!」
と言った。わしは背が高い病がうつったのかな。
「わしは背が高い!わしは背が高い!」
広場にいた人たち全員がそういい始めた。
「合言葉は?」
「わしは背が高い!」
何を見せられているんだろ?頼みの綱の生徒会長も、2階に居た。はや!何?瞬間移動?
「私、帰るね。」
とユズリンリンに言って教室へ帰った。
「私もそうする。」
とユズリンリンも言った。そして、一緒に教室に帰ったら、先生が、
「今日はとりあえず、寮に帰りなさい。」
と言われた。

そして、寮で寝ることにしたのだが。
寮に入って少し経つと、寮のドアが開いた。
「生徒会長⁉」
生徒会長は寮に入ってドアの前で仁王立ちをする。
「はい。今日はここの寮の偵察に来ました。」
「偵察ーぅ!」
「最近、風紀が乱れているようで・・・・・・。この寮が最後です。」
「まあ、この寮は優等生だらけだから、大丈夫ですよね?」
いや、圧よ!怖すぎない?言い方。大丈夫ですよね?って。
「wwwww」
と生徒会長が笑い出した。こっわ。
「誰も優等生ってところを否定しないんですもの。」
いや、生徒会長相手にそんなこと言えるわけないでしょ!
「wwwwwwwwwwwww」
生徒会長はずっと笑っている。もしかして・・・・・・つぼに入った?
「wwwwwwwwwwwww」
もはや怖い。
「wwwwwはあ、はあ。おやすみ、な、さい。」
生徒会長は疲れた様子で座った。まあ、変わったガルちゃん・・・・・・いや、変わった校長と長い間話していたもんね。そりゃあ疲れるよ。そしたら、キューちゃんが、
「お疲れのようですし、ここの寮で余っている布団を敷いて寝るのはどうでしょうか?」
と気の利いたことを言った。生徒会長は、
「ありがとう。ここの寮の人たちは、優等生だから、すぐに寝ますよね?」
と圧をかけて言う。寮の皆は、
「はい!」
と言った。そして、電気を消して寝た。


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