恋のキューピッドみあん Tデート後編

目的地に着いた!

ここ・・・・・・絶対に運動できる場所じゃないよね?
「ここは、遊園地だよぉ。中にはねぇ、ノンさんランドがあるんだよぉ。ノンさんは、私のぉ、友人なんだぁ。」
ほらね。遊園地!
「早速コーヒーカップに乗らない?」
私はそういってノンさんランドのコーヒーカップに並んだ。
「これ、3人乗りだよぉ。」
とエイリーがいった。え?3人ってことは・・・・・・。
こうなりますよねー。(回想)

私とちさとがコーヒーカップに乗り込むと、エイリーが
「私、1人は嫌だよぉ。」
といって私とちさとが乗っているコーヒーカップに乗ってきた。しかも、私、エミリー、ちさとの順番で。私、ちさとと隣になりたかったなぁ。そしてアトラクションが始まったとたん、エイリーがちさとにしがみついた。
「目が、回っちゃったよぉ。隣にいてぇ。」

そうなったら嫌だなぁ。
「あの、私とゆうと君とエイリーで乗るから、りなとちさとで乗って。」
しおりー。ありがとう!この恩はきっと返す。エイリーを見ると、ちょっと不満げに小さな声で言った。
「なんで私があんたたちと一緒に乗らなきゃいけないのよ!」
私が小さい声でエイリーに、
「嫌なら1人で乗る?」
とからかった。
「は?私はちさと君と乗るわよ!何があってもね。」
あ、スイッチ押しちゃったみたい。でも残念でしたー。もう既に決まっていますー。
「順番が来たから、乗りに行くぞ。」
とちさとが声をかけてくれた。私とちさとがコーヒーカップに乗り込むとエイリーが近づいてきた。そして、乗ろうとしてきたが、ちさとが
「エイリーはゆうとたちと乗るんだろ?」
といった。
「だってぇ、恋仲の2人を邪魔したくないしぃ。」
あ、言い訳だ。
「なら私とちさとは恋仲じゃないってこと?」
私が言うと、
「だってぇ、りなっちとちさと君はぁ釣り合ってないんだもん。あ、今のは冗談だから!」
エイリーが本性を現したのだが、挽回した。
「冗談?冗談でもそんなこと言うなよ。なあ、りな。」
ち、ちさとぉ。
「そうだよ。冗談でもねぇ。あ、そろそろ始まるから、しおりたちの方行ってらっしゃい。」
私はそう言ってエイリーを追い出した。エイリーは不満そうだったが、ちさとが少し怒って
「恋仲の2人を邪魔したくないんだろ?」
といった。エイリーは仕方なさそうに、しおりたちが乗っているコーヒーカップに向かっていった。アトラクションが始まった。・・・・・・
「速くねーか?」
ちさとも異変に気付いたようだ。それは、異常にコーヒーカップの回る速度が速いということ。もし、エイリーがここにいたら、想像どうりになっていただろう。しおりに、一生感謝する。あ、そうだ!甘えてみよう。そう思ってちさとを見ると、ちさとは気絶しそうになっていた。甘えるどころじゃないな。・・・・・・ん?ちさとが私にもたれかかっている。
「あ、もう、ダメ。」
あ、ちさと、気絶しちゃった。って他人事じゃないじゃん!私も同じコーヒーカップに乗っているわけだし。でも、車に乗る前に酔い止めを飲んだし大丈夫か。後はアトラクションが終わるのを待つだけだね。

終わった時にはいくら酔い止めを飲んでいるとはいえ、こんなに速いと酔いそうだよ~。
「ちさと、大丈夫?」
「大丈夫、だと思う。」
ホントかなー。
「ちさとくぅん。大丈夫~。」
この声は、エイリー!
「大丈夫だ。エイリーこそ大丈夫か?」
ちさとが言った。
「私は大丈夫じゃないよ~。ちさとくぅん。掴まさせて~。」
え?ダメだよ。
「私に摑まってよ。」
と私が言った。
「う~ん。なんか、大丈夫になっただお☆」
だおってなんだよ。
「そうか。なら良かった。」
そして、エイリーは言った。
「あのぉ話があるからぁちょっとだけぇ来てぇ、ちさと君。」
なんか、嫌な予感がする。

エイリーに呼ばれたが・・・・・・何か用だろうか?
「どうした?」
おれが聞いたら、エイリーが答えた。
「実は・・・・・・言いたくないんだけどぉ、りなっちって本当はちさと君のこと、好きじゃないんだよぉ。」
は?意味が分からない。
「だからぁ、嘘告ってことぉ。」
え?
「そうなのか?」
おれは信じたくなくてそう聞いたが、
「そうだよ。私はずっとちさと君のことが好きだった。だから、りなっちと付き合うのやめて、私と付き合お。」
と残酷な答えを言った。ついでみたいにわたしと付き合おうっていうけど、
「すまん。おれは・・・・・・エイリーとは付き合えない。」
断った。
「な、何でよ!私はりなに全て勝っているのに。」
化けの皮が剥がれた。
「ごめん、おれさぁ、ぶりっ子嫌いなんだよねー。りなから全部聞いたよ。それにさ、ぶりっ子な上に嘘つきってさ、立ち悪くない?」
「そんな。ならしょうがない。ちょっと手荒なことするけど、仕方ないよね?私を断ったのが悪いよね?」
え、手荒なこと?なんか近づいてきた。なんか嫌な予感がする。
「何やってるの!」
り、りな・・・・・・?ああ、幻覚が見えているのかも。
「待ってよぉ。はあ、はあ。りなは相変わらず体力があるなぁ。」
「待ってくれぇ。はあ、はあ。疲れたよ。」
しおりにゆうと!
「はあ。せっかくいいところだったのにな。仕方ない。じゃあね。」
え?

帰り

ううん。
「ち、ちさと?あれ、エイリーはどこに行ったの?」
目を開けたら、誰かの家だった。ここは・・・・・・
「チェ、よりによっておれんちなんだよ。」
ちさとの家らしい。しおりとゆうとはしおりんちにいるらしい。目が覚めた時に電話を掛けたからわかる。
「ちさと、今何時?」
私が聞いたら、ちさとは
「午後7時。」
ちょっと待って!
「もう帰らないと。」
私が焦ってそういうと、ちさとが聞いてきた。
「あ、あのさ、エイリーが言ってたんだが、りなはおれのこと、好きじゃないのか?」
は?エイリーめ。
「そんなことないよ!だって私・・・・・・そのぉ、ちさとのことが・・・・・・好きだもん。」
言いにくかったけど、正直に口に出して伝えた。
「そっか。引き止めてごめん。時間だったね。じゃあ、またね。」
ちさとが言った。私はちさとの家のドアを閉める前に
「バイバイ。また今度!」
そう言った。家に帰ろうとしたが、
「ちさとの家から私の家ってどう行くんだろう?」
と道がわからなかった。すると、何時からそこに居たのか、
「学校までは行けるよ。連れて行ってあげようか?」
とちさとがいってくれた。
「本当!じゃあ、お願いしてもいいかな。」
私はお願いした。
「お安い御用!」
ちさとはそういって歩き出した。歩きながら、雑談をしたりした。
「ちょっと冷えてきたな。寒くないか?」
ちさとはそう言って私を心配してくれた。それだけで心が温まったが、少し寒かったからお礼と一緒に言った。
「寒いよ。心配してくれてありがとう。」
ちさとは何故か顔を赤くして手を差し出してきた。私が首をかしげると、ちさとがちょっと怒って
「手だよ、手。」
といった。私は意味が分かって顔を真っ赤にした。そして、私も手を出した。そして、私とちさとは手を繋いで学校まで行った。ちさとの手はとても温かく、安心できた。学校に着いたが、私はまだちさとと手を繋いでいたかった。
「もうちょっとこうしててもいい?」
私が聞くと、ちさとは
「ダメだ。また今度・・・・・・、な。」
といった。
「今度ならいいの?」
私が聞くと、ちさとは
「ま、まあな。じゃあな。気をつけて帰れよ。」
と言ってくれた。

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